ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5920,閑話小題 〜そろそろ入替りの時節ですか
* 入替りの時節ですか、私も
先週末の深夜2時ごろ、小さい騒めきで目が覚める。何気なく障子戸をみると、
間接だが赤い点滅がみえた。「救急車騒ぎか」と思いつつ、そのまま寝入った。
深夜のためか、救急のサイレン無しだったようだ。 このところ年1〜2度、
ご近所に救急車が来ている。私もいつ何時、倒れて介護生活に入っても不思議で
ない年頃に入っているが、ほぼ実感がない。
人生観の一つ、「その時は、その時!」の考えが染み込んでいるため、
良いか悪いのか不安が少ない。同年代を見渡すと、4人に一人の割合で鬼籍に
入っている。あと7〜8年で、半分は亡くなるのだろうが、その中に私も入って
いるのだろうが。一日一日の平穏な日々を味わうことだ。
* 老いの高貴の魂とは、
曽野綾子の言葉、<「何をしてもらうか」ではなく、「何ができるか」を
考えて、その任務をただ遂行する。それが、「老人」というものの高貴な魂
だと思います」> 成る程、考えさせられる道理である。
毎日を6年前につくった計画に沿ってこなしている日々だが、少しキツイと
思わないでもないが、それでも、続ける中で、面白いことに多く出くわす。
老いるにつけ、他者の粗探しに走りがちだが、それは、自分の影を指摘している
に過ぎない。公園などで物思いに耽っている老人の心の内は、過去の深い思いの
風が吹いていたことを、ここで初めて実感している。思い出すことで、その時に
気付かなかった真実に気付くことが多くある。 ふり返れば、無知無能の露わな
自分が佇んでいる。「何ができるか」は、まず、その自分を優しく慈しむこと。
決して罵倒しないことだ。やはり、人間には宗教と基礎教養が必要である。
・・・・・・
5555,閑話小題 〜『ルーム』
2016年05月31日(火)
* シネマ、『ルーム』 http://gaga.ne.jp/room/
先週、観てきたシネマの『ルーム』。ネットの評価は高い。内容はスリラー
の恐怖ものでもなし、地味だが、考えさせられる内容だった。17歳で誘拐され
7年になる若い母親。監禁されていた納戸から、誘拐犯のタネの5歳の子供を
脱出させた結果、解放される。それまで、子供は、部屋以外の世界はTVと天窓
の光しか知らない。 映画の後半は、新しい世界を次々と知っていく子供の姿と、
犠牲になった母親の人生に対する葛藤が物語として続く。子供は、母親と二人で
過ごした納戸が懐かしなり訪ねるが、子供は、その狭さを改めて知る。
外を知らないのも人生だが。子供にとって、誘拐犯の父親に対しての思いは、
まさに、<母と子供にとって「その父の存在自体が悪」になる。評価、85点。
〜ネット上の映画解説〜
≪・映画「ルーム」が描く、ブリー・ラーソン演じる若い母親ジョイと5歳の
息子の物語は、設定だけを聞けば随分エキセントリックに思えるかも知れない。
ある日突然誘拐され、7年間監禁され続けた悲劇の女性ジョイ。そして監禁部屋
で生まれ、外の世界を知らないまま5歳になったジャック。そんな母子がついに
解放されるのだが、目の前にあらわれた現実の世界は2人を困惑させてしまう…。
・年にわたる拉致監禁、誘拐犯との間に生まれた息子、命を懸けた脱出劇と世間
からの好奇の目。数あるゴシップ的要素にも関わらず、レニー・アブラハムソン
監督は地に足を付けた演出で奇妙な環境で普通に生きようとする葛藤を等身大
に描き出す。
・狭い監禁部屋から出たことがないジャックは、テレビを通じてだけ外の世界を
覗いてきた。しかし息子に〈閉じ込められている〉と感じて欲しくないジョイは、
部屋の中が〈本物=現実〉で、画面の中の出来事は〈偽物=フィクション〉
だと教え込む。2人がいる部屋の外には空っぽの宇宙しかなく、出ると死んで
しまうとウソをつくのだ。
・ところが監禁部屋からの脱出によって母子の世界は一変する。実は部屋の
外には無限ともいえるリアルが広がっていて、ジャックは培ってきた認識や
アイデンティティをすべてリセットしなくてはならなくなる。
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05月31日(水)
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