ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383827hit]
■5799,ミネルバ大学という未来の大学
* 100%アクティブ・ラーニングを提供する「未来の大学」
NHKの番組のテーマだが、これが驚きで、何もかもが刺激的である。
恵まれた時代背景の中で、学生時代を過ごせたのが大きな財産になっている
からこそ、このシステムの素晴らしさが理解できるのだろう。まだ開校して
二年半で卒業者が出てないが、このシステムは非常に良い。
〜まず概要から〜
≪ ★アクティブ・ラーニングとは、教員からの一方向的な講義で知識を覚える
のではなく、生徒たちが主体的に参加、仲間と深く考えながら課題を解決する
力を養うのが目的。そうした力を養う授業手法として、議論やグループワーク
などが挙げられることが多い。 想像してみてください。世界中から集まった
クラスメイトと一緒に4年間、世界の7つの国際都市に住みながら、現地の企業、
行政機関、NPO等でのインターンをする学生生活を。授業は午前中の2コマだけ。
午後は事前課題と自由時間で、その国の暮らし、文化を体感し、多様性を身に
つけることができる学生生活を。これはミネルバ大学の生徒が経験する日常です。
★ミネルバ大学は2014年9月にサンフランシスコで開校した全寮制4年制総合大学。
1年目の授業は約30-40%が最新のITプラットフォームを活用した反転授業形式の
クラス、残りは現地の行政機関や企業、NPO等でのプロジェクト学習やインターン
で行われます。カリキュラム設計を担当したStephen Kosslyn教授は前ハーバード
大学社会科学学部長で、認知科学と脳科学の分野で30年以上の研究実績があります。
Kosslyn 教授は、カリキュラム設計にあたり、学部卒業生に求められる技能は、
特定分野の専門知識ではなく、むしろ、その学生が将来どんな職業に就いても、
活躍できる「学び方」だと考えました。 そして、その4つの技能である、
クリティカル思考、クリエイティブ思考、プレゼンテーション能力、コミュニ
ケーション能力は知識のインプットではなく、継続的な実践・フィードバック
による鍛錬でのみ習得できるとの考えに基づき、生徒がこれらの技能を効果的に
習得できる学習ツールを開発しました。
★Active Learning Form という新しい学習ツール
ミネルバ大学での授業は、全て18人以下のセミナー形式で行われます。
生徒は事前課題を提出後に授業に臨みますが、授業の進行は従来の大学とは
大きく異なります。授業はActive Learning Formと呼ばれるオンラインプラット
フォームを通じて行われます。この授業には、以下の特徴があります。
・教師はファシリテーションに徹し、10分以上話していけない
・リアルのクラスでできる作業をより効率的に実施できる
・全ての授業が記録され、何度でも見返すことができる
・教師と生徒の関係をより緊密にできる
授業は議論を喚起するような質問から始まり… (略) ≫
――
▼ 私の学生生活での武澤ゼミのシステムが、少し、これに似ていた。
週に二回のゼミ。20人が一室に集まり、二時間、与えられた企業内トラブルの
ケースを元に議論。2〜3つ(時々変わる)に分けられたゼミのグループが、問題
点を探って、それぞれの結論を出す。そして今度は、全体で、互いの結論を批判し
合う。そして結論を出すが、その後、幾つかの学問による分析された解答が与え
られる。それも各自が持ち帰って差異を書き出す。これら一連が真剣勝負。
甘さが許されない。いや甘さ故、己の無知と基礎知識の必要性に気づかせる仕組み。
終えて校外に出ると頭の中は真っ白、太陽が黄色に見えるほど。そして、その間に
企業訪問をして、人事課の中間管理層の人たちと議論する。初めは馬鹿にしていた
人事担当者が途中から顔色が変わってくる。これが面白い。 何かミネルバ大学
に似ているところがある。キャンパスが、都内から世界中になっただけで、事象の
中から本質を求めることは変わらない。しかし、背景のキャンパスの広さと異質さ
こそ最も重要になるが… これに情報端末を駆使をして知識・情報を加えていけば、
当然、広く深い教養が身に付いていく。移動した都市には美術館も博物館もある。
[5]続きを読む
01月30日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る