ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5793,「自分」から自由になる沈黙入門 −2
<「自分」から自由になる沈黙入門〜小池龍之介(著) >
* スローパンク
フローパンクという聞きなれない言葉があった。〜ネット検索をすると〜
《スローパンク:ゆっくりと空気が抜けていくパンクのこと。
「走っていて、気がついたら空気圧が減っていた」という現象がこれに当たる。
いったん空気圧が低くなっても、空気を入れるとある程度走れるときもある。
原因は、タイヤに異物が刺り、中のチューブに微細な穴が開いていることが多い。
この場合、異物を取り除くと一気に空気が抜けることがある。そのほか、バルブ
不良、バルブ根元部分の亀裂、チューブの劣化などが原因のことも。》
▼ 人生、老いる頃からスローパンクをして、最期は、走行不能になり、
消えていくのが定め。ここで、「話し言葉も、行動もスローパンクに従い、
生きなさい。天皇のお言葉も、行為もスロー。意味も中身もありはしない。
天皇それ自体が象徴。それで良い」と勧める。それをパンクの状態と類推する
ところが面白い。この随想日記自体が、面白い知識・情報を探し、ダイジェスト
にして書いているスローバンクと真逆の習慣。面白いのは、「お嬢さん言葉」を
有効に使って間をおいて「沈黙」を保つことを勧めている。露骨な嫌な視線と
言葉に、ただ沈黙をするしかないが、その場決済の、あるイメージを持つ。
内面エネルギーは人一倍強いので… 結果、内面から抹消したことになる。
まさか、こんな内面処理の技術を身につけるとは。処理後は、目の前にいても、
いないと同じ。まさか、自分が??… 想像もできないだろう。
スローパンクは、その逆。天皇のように、お嬢様のように、ユッタリと空気が
抜けるように、日々過ごせば良い。 空気の抜けたタイヤと車輪の痛みは激しい。
ちゃっかり、ポイントだけは抑えているため、周りは大変! ったく。
私のタイヤの空気は? 時々、パンク防止剤を入れ替えているが、どうも悪路で
振動がきつい。 あの男、空気の抜けた自転車で、ガタガタ音をたてて走っている。
自分も同じ姿だろうに。
・・・・・・
5427,人生で最も大切な技術 ーG 快楽は見せかけの友人
2016年01月24日(日)
『幸福の探求―人生で最も大切な技術』マチウ リカール著
* 幸福と快楽 …重大な混同
「安楽こそ幸福」といえば、欧米の長期のバカンスがある。合理的日常から
離れて、ひたすらボ〜っとする。遊び慣れ快楽など今さらの人が求めるのは、
生活の雑事から開放され、ひたすら大自然と一体になること。それが安楽。
文化人の行きついたところが、「安楽」なら、未開人と何処が違うのか。
で、構造主義に到達する。〜その辺を抜粋〜
≪ 外的な要因と精神的態度、すなわち心構えのうち、どれが本当の幸福を
もたらすもので、どれがそれを阻害するものかを見分せようとする場合、
「幸福とそれに似て非なる特定の状況」とをはっきり区別することが必要。
最も起こしやすい間違いは、「快楽を幸福」と取り違えること。
ヒンズー教には、「快楽とは幸福の影に過ぎない」という教えがある。
快楽は、肉体的、美的、知的な刺激を受けた直接の結果である。
場所とか瞬間などの条件が揃った特定の状況において、束の間の快楽を
経験することができる。快楽は本来、一定で、快楽に誘引される感動は
直ぐにかすんで無色になり、ついには不快感さえ味わうようになる。
・・(略)快楽はまた個人的な経験でもある。その大部分が自己中心的で
あるがゆえに、自分本位に陥り、時には他者の幸せと矛盾することもある。
性的行為は、快感を相手と交換しあうことで相互に快楽を得る。しかし、
この種の快楽も、相互関係と利他の心が中心にある場合にのみ純粋な幸福を
感じられるものである。他者を犠牲にし、快楽を経験することもできるが、
そこから幸福を得ることはまずない。 快楽は、残酷、暴力、傲慢、欲、
その他の心情と結びつくこともあり、本当の幸福とは両立しない。
フランスの作家で批評家のドールヴィイは、「快楽とは狂人の幸福であり、
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01月24日(火)
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