ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6020,閑話小題 〜平成の30年は何だったのだろう
祝福しかありません。自分の弱さや愚かさや邪悪さを含めて、自分を受け容れ、
自分をだきしめ、自分を愛すること。多くの人が誤解していることですが、
私たちの時代にこれほど攻撃的なふるまいが増えたのは、人々が「自分をあまり
に愛している」からではありません。逆です。自分を愛することがどういうことか
を忘れてしまったせいです。私たちはまず「自分を愛する」というのがどういう
ことかを思い出すことから、もう一度始めるしかない思います。≫
▼ 第二次大戦後、経済成長という僥倖に恵まれ「自由」が容易く転がり込んで
 来て、安手の「近代」を掴んだ。しかし、それが崩壊する中で、「全て他人が
悪い、自分は悪くない」という他責的で未成熟な言説がメディアにより拡がった。
豊かさが急速に萎み、大多数がプアーになりつつある中、呪いの時代と思われる
ほど惨めな社会になってきた。「このようなものでしかない」自分を受け入れず、
承認せず、祝福せず、自分探しという自分でない突っかい棒を求めて彷徨って
いる社会。わが国は平城平安の時代から呪いを基軸にして変転してきた。
ここで急に「呪いの時代」がキーワードになったのではない。呪いがあればこそ
古事記、日本書紀、源氏物語、平家物語、太平記、法隆寺、北野天満宮も正史に
登場しなかった。日本の文化文明の本源は、この呪いにある。だから一時でも
よいから祝うしかない。お祭りは、そのためにあったといえる。
社会に出てからの読書習慣がなかったら、現在、世を呪い、過去を後悔し、
人生そのものを否定しているはず。 娑婆娑婆!

09月07日(木)
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