ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5748,なぜ本を読むといいか? 〜9 : 脳受容体を活性化させる
▼ 実物の迫力は、やはり素晴らしい。黄色の「輝き」が良い。その中で幾つか
印象に残った一つに「レグルス」がある。レグルスとは、ローマの将軍。
ポエニ戦争でカルタゴに捕らえられ、両瞼を切り取られるという刑罰を受けて、
陽光のもとに引き出され、強烈な太陽光線で失明する・・という逸話を題材に
した作品。この絵について松岡正剛は、「すごい作品ですね。レグルスを失明
させるほどの強烈な日の光。しかし、この光景の中にレグルスは見当たらない。
ただ、陽光の鋭さだけが描写されている」「本来、この風景の中にいるはず
のレグルスを敢えて描かずに(画家は)陽光の描写に専念した」というが、
これは瞼を切り取られたレグルスが、失明直前に視た光景と受け取れる。
12月10日(土)
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