ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383207hit]

■5336,島地勝彦の〜柴錬、今東光、開高、乗り移り人生相談〜 ー③
以下の部分で、その原理を説明している。これでは多神教が敵うわけがない。
それにしてもイスラム教はイヤな宗教と思ってしまうのも、多神教の日本人
だからだろう。彼らも恐ろしい神が控えていると絶対言明として刷り込まれて
いれば、どうもこうもない。 ー 終末論 ー  P-29
岸田 ▲終末論というのは、単に世界が終わってしまうということとは少し
 違うのですね。終末論はユダヤ教からずっとあるのですが、ユダヤ教の場合
 は、メシアが降りてきて、唯一の神を信じて律法を守ってきた自分たちを窮状
 から救ってくれる、という思想です。これもまた、奴隷の宗教ということから
 出てくるのです。奴隷として差別され、虐待されている人々は、なぜわれわれ
 がそういう目にあわなければならないのかという不満を常に抱いている。
小滝 ▼ユダヤ教は現世的集団救済で、いつか「万軍の主」が派遣したメシアが
 降りてきて政治権力を握るということになる。そもそもユダヤ人は、幾度も
 周囲の強国に占領されて、国土を失っているんです。ですから彼らの切なる
 願いは、メシアがやってきて、周囲に負けない立派な国を作るということ。
 ただし強力な国を作りたいという願いはありますが、全世界をユダヤ教}色に
 してやろうとは考えない。そういう意味ではキリスト教やイスラームより
 はるかに内向的です。 彼らの考えは、異教徒や異邦入の存在を前提に成り
 立っているのです。
岸田 ▼ユダヤ教とキリスト教の根本的違いとは、ユダヤ教では終末でやって
 くるのは現世的な救いなのですが、キリスト教では幻想的にというか、
 非現世的な神の国を設定して、それが終末に到来するというふうに考える
 ところです。
  Q  ▼ユダヤ教ではメシアが降臨した後もこの世界が続くんですね。
小滝 ▲そういう意味では徹底して現世的な宗教で、あの世は基本的には
 ないのです。少なくとも旧約には書かれてない。
   ーー
 ー イスラムの天国 ー  p−35
小滝 イスラムの終末のビジョンははっきりしている。やがてとんでもない
 天変地異が起こって、この世界は破局を迎える。その時にアッラーの前に
 引き出され律法を守ったか守らなかったかで、天国か地獄に分けられる。
    (字数制限のためカット 2015年10月24日)

10月24日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る