ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5231,思いが人生をつくる ー③ 〜最もやっかいな‘スピリチュアルなプライド’
その中から、他者の持つ複雑な考えの意味を理解しようと勤め、
自分の考えを進化してきたのである。そして人間は、「考える動物」として、
他の動物と違って、飛躍的に文化・文明を蓄積してきた。それが、テレビ様
の御かげで、根本から破壊された。人間が創りあげたテレビという機械に、
人間は勝ち目のない戦いをし、それに隷属されている。人生は短いのに、
日本人の総白痴化が、ここで顕著になっている。 経済、政治について語る
日本人の内容の浅いのも「おテレビ」のお蔭という。
「911・考えない・日本人」と合わせ、納得させられう点が多い。
ーまずは、要約部分からー
≪ テレビのない時代、人間が余暇を過ごした方法の一つは読書だったから、
テレビと本を比較すれば言いたいことがわかるだろう。知的な刺激を求め、
人間が本と親しんだその時間の大部分は、今テレビに奪われている。
本には良書と悪書の区別があった。だが今、テレビに「良番組」「悪番組」など
の識別をすることはない。あまりに一過性で、人に判断の余裕を与えないからだ。
この番組はコマーシャルをはさんで、すぐ次の番組に移る。 焼け野原の都市に、
本屋の数は少なかった。 古本屋はアリババの洞窟のような魅力があった。
実際本の起源は洞窟から始まっているのだ。 約四万年も前に、柔らかい岩や
粘土に刻み込まれた絵文字によって。人間は自分の考えを他者に伝えたい本能を
持つようだ。また同時に人間は、他者の持つ複雑な考えの意味を理解しようと
努力を始め、自分の考えと同化させる努力を始めた。同意・同感するたびに、
あるいは異論を抱くたびに、人間は人間らしくなっていった。 その結果、
何万年もかけて地球上でたった一種類の珍種哺乳「考える動物」が誕生したのだ。
この珍種が、絶滅一歩手前にきている。本を失い、その代替としてテレビを
与えられ、考えるカを失ったために。もうすぐ人間の最大の敵は、再び歴史
以前、石器時代と同じように、他の動物、野獣たちに戻る日が来るだろう。
考えるカがついてからの長い期間、人間の最大の敵は、無論、人間だった。
それはお互いに自分の損得を優先して考えるようになったからだ。それは単に
金銭、物質の損得への考えだけではなかった。何よりも人間は、人間らしい
人生を送ることへの損得を考えた。 短く貴重な一生を、どうすればより
実りの多い時間で満たすことができるかの損得を考えた。
( 字数制限のためカット 2011年7月11日)
07月11日(土)
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