ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5191,閑話小題 〜チャーチルの名言
飯場で働いていた。粗末なプレハブの寮で、十九歳になる娘と共に住み込みの
賄い婦をしていた。亭主がどうしようもなギャンブル狂で、競輪にうつつを
抜かし、当時山谷と呼ばれたというところに寝泊まりをして、ほとんど妻や
娘のもとに寄りつかない。しかも、競輪で金をすっては、すってんてんに
なりにっちもさっちもいかなくなると決まって妻のところに舞い戻って来た。
そして、駄々っ子のように金を無心。酒に酔っては妻と娘は、そんな男から
逃げ回るように関東近辺の飯場を転々と渡り歩いていた。そして、幾多の
流浪の果てに、辿り着いたのがこの飯場だった。二人にとってここは束の間の
安住の地であった。しかし、二人はすぐに男に居場所を突き止められ、探し
当てられてしまう。そのたびに男は妻と娘に金を無心し、それが叶えられ
ないと容赦なく暴力をふるった。 娘は十九歳で精神障害者。
母親が飯場の賄いの仕事だけで稼ぐ金はたかが知れている。
06月01日(月)
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