ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[386695hit]
■6240,閑話小題 〜加山雄三とヨット −2
恐竜からみれば、この数字はまったくとるに足らないだろう。しかし
数字の大きさが全てだとは、私は思わない。
・初期の人類は、アフリカにしかいなかった。誕生から500万年もの間、そうで
あった。やがて185万年前以降に、原人や旧人のグループがユーラシアの低〜中
緯度地域に広がったが、5万年前まではそこが限界だった。
・激変が起こったのは、それからだ。アフリカで進化したホモ・サピエンス、
つまり我々の種が、大拡散を開始したのである。一部のグループは、海を越え
無人のオーストラリア大陸へ辿り着いた。 別のグループは、冬期の気温が
マイナス30度を下回るシベリア奥地に人類として初めて進出。やがてアラスカ
へ渡る陸橋をみつけて、無人のアメリカ大陸へ広がった。もう少し時代が下る
と太平洋へ乗り出す者が現れ、この広大な海洋世界に散在するほぼ全ての島が
植民された。体格や体力でみれば決して自然界の強者ではない人類が、こんな
ことを成し遂げたのである。生物進化史の尺度からみれば、一瞬とも言えるほど
の短期間で。その旅路には、恐竜が経験しなか三酷寒の地、海、砂漠、高山など
様々な自然障壁が待ち受けていたが、彼らはそれを越えた。
・そのとき人類は、身体が新慨境に適応進化するのを待つのでなく、他の生物
がやったことのない新戦略をとった。技術を創造し、継承.発展させたのである。
衣服、住居、移動手段としての舟などを生み出し、火の管理や食料心存法を
開発・改良する行動的柔軟性がホモ・サピエンスの大拡散を可能にした。
・かつての世界には、ジャワ原人、フローレス原人、ネアンデルタール人など
の異なる人類が共存していた。その多様性は今では失われ、現在いるのは
ホモ・サピエンスだけとなった。しかしその幅が、世界中にいる。
世界のどこに行っても、我々のなかまに会える。当たり前すぎて気づかない
かもしれないが、これは自然界の常識からかけ離れた、異様な状態なのである。
私はこの異様さこそが逆に人間の凄さであると思う。≫
▼ 生物は己を環境の変化に合わせて変えてきたが、人間は、環境を己に
合わせて変えてきた。牧畜と農業と住居。そして村と都市。それを統率する
権力者と、その同調者たちと、その奴隷化され搾取される3分の2の従属者。
権力者3%、同調者30%、従属者67%の比率は、ギリシャの時代も、現代
のアメリカ社会と全く変わってない。表立ってないのは、ただ、オブラートに
包まれているだけのこと。とはいえ、この環境を人間に合わせて作り変える
仕組みも、そう長くは続かないことがハッキリしてきた。で、偶然だが、
以下につづく。
・・・・・・
4036, 一時停止 ー2
2012年04月13日(金)
「一時停止」 谷川俊太郎ー自選散文ー1955〜2010
* 昼と夜 ー ある感受性のプログラム 1955年5月 ー より
≪ 私「それで、あなたは、昼と夜とのどちらをお選びになるのですか。」
詩人は目を地に落としたまま答えた。「私は両方を選ばねばなりません。
私は詩人ですから。しかしあなたは昼を選ばなければいけない。あなたは
詩人ではないのだから。あなたは夜、眠ることが出来るのです。そうです、
人間はみんな夜、眠らなければいけないのです。眠りこそ最も知恵深い
行いなのです。」 私「あなたは昼も夜も眠らないのですね。」
詩人は答えなかった。 私は詩人の深い孤独を思わずにいられなかった。
その私の気持を見ぬいたかのように詩人はいった。「しかしそれが運命なら
詩人はそれを不幸とは呼ばないでしょう。どんな不幸であろうと、それが
言葉になった時、詩人は幸せなのです。その時彼は人間になれるのです
「だから。詩人の本当に怖れるのは言葉になり得ない不幸なのです。」
その時、すべての夜が詩人の中に集ったかのようであった。 私たちは
黙って立ち上り、歩き出した。夕暮が近づいていた。詩人「こんな日は、
ぼくはかえって気楽なんです。どうも曇りの方が晴れよりも人間的な
ところがありますね。 ぼくは天を見ずにすみます。だからぼくは人間
[5]続きを読む
04月14日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る