ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6213,閑話小題 〜人類の総数は何人か?
更に病気に対する抵抗力の差があったという。そして「おばあさん」の誕生が
現生人類の特徴という。 それまでの色いろな人類のメスは排卵が終わると
直ぐに死んだ。 しかし現生人類の女性はその後も生き延び、お産のノウハウを
娘に伝授したので人口が増えたという。人骨から「おばあさん」の骨が多く発見
されたことから分かったという。 面白い節である。
ーおばあさんの誕生ー 長谷川真理子×松井孝典
*おばあさんの不思議
長谷川: いまある限りの現生人類の骨から年齢を測ると、おばあさんの骨が
含まれているから、長生きしたのだと思います。
松井: それは現生人類が繁栄するという意味で、非常に本質的な点ですね。
なぜそうなのかについて何かアイデアはあるのですか。
長谷川: 「グランドマザー仮説」というのがありまして、祖母の知恵が、娘が
母親になるときの孫の生存率を上げたのではないかと言っています。
松井: それはそう思いますね。出産の経験がまったく蓄積されないで単なる
生物として初めて出産を経験するのと、出産とはこういうものだということを
あらかじめ意識として持っているのとではすごく違いますよね。
長谷川: 全然違いますね。
松井: それで人口が増えることに加えて、寿命も長くなるわけで、環境には
二重の負荷がかかる。
長谷川: そうですね。でも流行病とかが時々ありますから、長いこと人間の
人口はそんなに増えませんでした。だけどまず一万年前に増えて、それから
産業革命から増えて・・。でもそれから豊かになると出生率が減るでしょう。
進化的に生物として考えると、 自らの繁殖率を減らそうとする生き物は
いないわけです。豊かになるということは条件がよくなるわけで、条件がよく
なると普通はもっと産むので、だから人間がどうして豊かな暮らしになれば
なるほど持ちたい子供の数が減るのかなと。
松井: おばあさんが存在するという不思議と、もう一つは豊かさがあるところ
に達すると産まなくなるという不思議と。
長谷川: 全世界的にそうです。それがどうしてそういう心理状態になるのか。
松井: やはり出産が大変じゃないのかな。本当は産みたくないんじゃないかな。
長谷川: それもあるかもしれませんが、進化生物学的に考えれば、そんな心理
を持つこと自体が 不思議なことですから、いろいろモデルをたてて研究して
いる人がいます。そこから見えてきたのは、べつにこういう先進国だけではなく、
牧畜民の社会とか、農耕社会とか、少しでも富の蓄積ができたあとには、子供
だけではなくてー子供も富と数えてー持っている富全体を最大化しようとする
みたいなのです。… …
〜〜
(−対談を終えて) 松井孝典
これまでの人間論には、生物学的人間論と哲学的人間論があった。今回は生物学的
人間論とはいかなるものか、ということで長谷川さんと対談した。現生人類の起源
には、多地域進化説と出アフリカ説とがあり、後者が有力になりつつある。
現生人類はなぜアフリカから拡散したのか?あるいは数万年前、同じ地域に存在
したネアンデルタール人が絶滅し、ホモ・サピエンスが繁栄したのはなぜか?
現生人類はなぜ人間圏をつくって生き始めたのか? など、生物学的人間論には
興味ある問いが数多く残されている。そのすべてを議論するには紙面が十分では
なかったが、今回の対談で、少なくとも上に挙げた問いへの答えは出せたと思って
いる。 なぜか知らないが現生人類には、おばあさんが生存できるという特徴と、
言語能力が格段に高いという特徴がある。この二つの特徴が、現生人類をして
短期間に世界へ拡散させ、それぞれの地域での繁栄をもたらし、一万年くらい前
の環境変動に対し農耕牧畜という生き方を選択させた。今回の対談で明らかに
なったように、右肩上がりを前提とし、共同幻想を抱いて生きるといういまの
生き方は、現生人類の誕生以来の生物学的特徴なのだ。宇宙からの傭鰍的視点は
この特徴に対し、何らか有効なフィードバック作用をもたらすだろうか? (松井)
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03月18日(日)
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