ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5510,閑話小題 〜魂の致命的な敵は、毎日の消耗である
年代順書名という3種が付されている。ハンドブックとして工夫次第で利用勝手
は拡がる。旅が好きな読書子には常備して価値のある本であろう。理想を言えば、
併せて、古今東西の旅行記・紀行文を網羅したリストを座右におけば、
精粗あわせて情報が得られて良いのだが・・・ ≫
▼ 10年ほど前に買った本だが、数編を読んだまま蔵書になっていたもの。
どのページを開いても、生々しい事件に満ちている。編者の「旅行記は事件簿
でもある」という見方こそ、面白い切り口である。旅行は事件なのである。
そこには、それぞれの人生の全てトラブルが現れ出ていて、生々しい記述で満ち
ている。それと、自分の人生の様々な場面と合わせ鏡にすると万華鏡のようである。
次回から、目に止まった面白い旅行記の逸話を抜粋する。
・・・・・・
3673, 自己を見つめる −1
2011年04月16日(土)
「自己を見つめる 」 渡邊二郎 (著)
ここまで人生を生きてきたら、要は「生きてきた過去をどのように
受けとめるか?」になる。それは生きてきた「自己を見つめる」になる。
その「自己とは、そもそも何か?」色々な場面で、多くの判断をし、決断を
してきた、その時々の主体が節目ときの自己になる。それらの自己の総合体が
自分になる。 先日、何気なく図書館で借りてきた10冊の本を流し読みを
していたら、思わない拾物をしたのが、この本。現在は、その「節目どき」。
自分を見つめ直す機会である。 まずは、−アマゾンの説明書きよりー
《 放送大学の空前の人気授業といわれたテキストを叢書化。ニーチェや
ハイデッガーのことばをまじえながら、崩れ落ちそうになる気持ちを支え引き
締めてくれる。「この授業、このテキストがあったから、いまの私の人生がある」
と語りつがれる哲学の名著。 日本を代表する哲学者が「自己」「仕事」「孤独」
「世間」「運命」「不幸」など 15章のテーマで語る人生の真髄。
― 次に、アマゾンの感想文の中の抜粋をコピーしてみた ―
* 「生き甲斐は、根本的に重い運命愛の意識に担われた、死場所への覚悟と
いうものと深く関係している。しかし、他方では、それは、ときにはそれを
忘却した、放念と遊戯と飛翔のうちで、自己の快癒を図る悦楽の解放感とも
接続していることは確実である。この大きな振幅のなかで、私たちの生の
営みは展開している」 (「生き甲斐」)
* 「愛とは……問題となっているものを、深く大切に思い、それを慈しみ、
人生の大事と考えて、その尊厳を守ろうとする、控え目ながらも持続的で
強い根源意欲ないし生命意欲に関係するものであり、また、そのことに伴う
あらゆる憂いと悲しさの 情念のすべてであり、自己としての生きる人間の
根源に関わる根本問題なのである」 (「愛」)
* 「幸福は、たいていの場合、不幸を介して、その姿を浮かび上がらせてくる
失われた桃源郷である」 (「不幸」)
* 「老年になって、やっと人は、自分の人生を変えた大きな出来事が、そっと
気づかないうちに、自分に忍び寄ってきて、自分を支配することに至った
ことを理解する。自分の周りの人々が、ほんとうは何者であったかが、
ようやく分かるのは、老年になってからである」 (「老い」)
* 「人は、多くの場合、無言のまま、誰にも相談することのできない、
こうした人生の重大問題を抱えて、悩みながら生きている。私が、本書
『自己を見つめる』において、語りかけたいと思っている読者は、そうした
優しく敏感で、傷つきやすい、心豊かな人、慰めもなく、苦しみながら、
しかし立派に生きる務めを果たそうとしている人である」(「まえがき」より)
[目次] まえがき
第一章 経験 第二章 時間 第三章 境遇 第四章 遍歴
第五章 自己 第六章 生き甲斐 第七章 仕事 第八章 孤独
第九章 愛 第十章 他者 第十一章 世間 十二章 運命
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04月16日(土)
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