ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5362,うらやましい死に方 〜死の前に一人でお遍路へ
管理下に置かれて徹底的な国家の合理化が図られる。イタリアには一度
就職をすると簡単に人員整理が出来ない法律がある。イタリア人は、それを
逆用して働かないで給与を貰う体質が染み付いている。グローバル化の世界
では競争力がなくなり破綻するのは当然。IMFの厳しい合理化にイタリア
気質が耐えられるか?というと、非常に難しい。ギリシャ、イタリア、
スペイン、ポルトガルという一時代を築き上げた国が次々と国家破綻の
瀬戸際になっている。
リーマンショックがキッカケで、世界の多くの国が積年の矛盾が噴出し、
一挙に激変の様相になっている。それに対して指導者は、その対策が全く立た
ない事態で、その場限りの対処しか考えられないのが現状。あとは何時何処で
火を吹き出すか。1999年からG7にロシアを加えた蔵相会議が開催されてきたが、
リーマンショックを契機に世界の主な国の12ヶ国を加えたG20が年に
1〜2度のペースで開催され、その対策が検討されている。
そこで何とか恐慌を食い止めているが、それも秒読みになってきた。
イタリアに続いてスペインの国債利回りが7パーになろうとしている。
ここもIMFの管理国になるのだろうか。 ギリシャ危機の9月のギリシャ
国債のりまわりが136パーセントというから驚き。現在の32パーも、危機
ラインを遥かに超えている。日本だったら1千兆の利回りだから、329兆円
の利回りになる。国家収入の10倍になる。そのギリシャと程度が同じで、
数年後には、似た状態になるとしたら、ここで叫び続けていることは、まだ
楽観的範疇。 例の国の国債の利回を見て、呆然。近未来が見えている。
<10年もの国債の利回> ぷかぷか煙草を吸いながら川辺で車に
寄って引き潮を見ていた東北大震災の被害者の姿が目に浮かぶ。
・ ギリシャ 32.29%
・ ポルトガル 11.52%
・ アイルランド 8.22%
・ イタリア 7.28%
・ スペイン 6.43%
たまたま、この数年来の同月同日に予告編?を書いていた。
・・・・・・・
3525, 死に至る地球経済
2010年11月19日(金)
[死に至る地球経済」浜矩子 著
ー内容紹介ー
ギリシャ危機に端を発するソブリンリスクを抱えたEUや、人民元の動向
が注目される中国など混迷が続く世界経済。長期低迷を続ける日本経済も、
デフレ、資源価格の高騰、財政危機というトリプルショックを迎えている。
今、進むべき道はどこにあるのか。グローバル経済の新しいあり方を
視野に入れ、現状を分析し未来を模索する。
(第1章)では、G20サミットの苦悩にみる政策主導型成長の限界を論じ、
「成長に優しい財政再建を目指すこと」の困難さについて述べている。
(第2章)ソブリン・ショック=国家破綻の脅威についてで、グローバル時代の
恐慌は、いったん始れば国家財政で押さえ込むスケールを遥かに越え
広がり、セスキュー隊員を遭難させ、その隊員の遭難が更に恐慌を深める
(第3章)終焉近い基軸通貨体制 ートリフィンのいわゆる「流動性ジレンマ」
論を踏まえての基軸通貨システムへの代替論の提示)、どうしても
「地域通貨」に一つの解答を見出したくなるという
(第4章)ポスト・リーマンのグローバル金融の模索、ー再暴走か、
大縮減かの瀬戸際に立つ緊迫状態
(第5章)中国は果たして救世主になれるか? 世界経済における中国の
存在意義とそれが生み出す諸問題、経済活動は、成長と競争と分配を
三辺とする三角形。中国は、はなはだ歪で成長だけの一輪車。
(第6章)そしてわが日本はどうすべきか。総中流に向けて忙しく働き、
皆が豊かになっていく時代の状況は変わってしまった。「下流社会」
という言葉も出ている中、誰もやらないことをやるのが政策の仕事。
▼ 著者は、辛口の経済学者として著書、雑誌で度々みかけ、その論調も痛快。
エピローグで、ここで再び世界を不安感が覆いはじめていると警告。
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11月19日(木)
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