ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5231,思いが人生をつくる ー③ 〜最もやっかいな‘スピリチュアルなプライド’
その二、三日、はげしい心臓発作に襲われた。彼は病院で酸素とカンフル注射で
生き続けた。ユソグに付き添っていた護婦は後に、「私は、死にかけている人が
一種の白熱光で取り囲まれているのを見たことがありますが、あなたもそういう
光で取り囲まれていましたよ」と彼に語った。この状態でユングは、生と死の間
をさまよった人々によってしばしば述べられてきた幻影を経験したらしい。
その第一は、約千マイルの上空から見られ、青い光に浸された海と陸地のある
地球の幻影だった。彼は、赤味を帯びた黄色のアラビアの砂漠や雪でおおわれた
ヒマラヤ山脈を見分けることができた。つぎにそのそばに、彼は阻石のような
巨大な石の塊を見た。 しかしそれは、彼がインドで見たことがある、ある寺院
のようにくり抜かれていた。その入口の近くに、一人のヒソズー教徒が結珈趺坐
の姿勢で坐っていた。ユソグはこう言っている。 近づくにつれて、「私は、
あらゆるものがはがされて行くかのような感じがした。 私が目指したか、
欲したか、あるいは考えたあらゆるものや、走馬灯の様な地上の全ての光景が、
消え去るか、私からはぎとられていった。それは、この上ない苦痛の過程だった」。
そして彼が、そのヒンズ教徒によって、灯心が一杯ともっている寺院内部に案内
されたとき、「私の真の仲間であるすぺての人々」にまさに会おうとしている様
だという確信と、自分の生命の意義と自分が、この世に送られて来た理由が突然
わかったのだという確信をもった。そのとき、ヨーロッパの方角からなにかが
彼のほうへ浮き上がって来た。彼は、それが自分の治療をしていた医者だという
ことがわかった。しかしこの医者は古代のコスー医療の神、エスクラピウスの
寺院のあるところーの支配者に変わってしまっていた。その医者はユングに、
「あなたは死ぬことが許されないでしょう。少なくとも三〇人の女性があなたが
この地球を去るという計画に抗議をしています」と説明した。ユングは、
その幻影があせるにつれて、深い絶望感を感じた。自分はしぼらくの間死んで
いて、それから生によびもどされると確信していた多くの人々のように、
ユングはもどらざるをえないことに憤慨した。その医者が古代の王の形をして
ユングのまえにあらわれたので、彼は、この医者は死のうとしている
ー実際その医者の死が、彼自身の死の代わりになるのだろうーと信じた。
一九四四年四月四日、ユングがベッドの上に坐ることを許された最初の日、
その医者は熱のために病床につき、その直後敗血症で死んだ。 ユングが、彼の
最後の患者だった。 それは幻影の時期であった。「毎晩私は、もっとも純粋な
至福な状態のなかに浮いて驚いた」。朝が近づくと、彼は「今灰色の朝が再び
やって来ると、今灰色の世界がその贈り物の箱をもってやって来る」と感じた
ものである。そして彼が肉体的により丈夫になるにつれて、幻影は止んだ。
ユングは幻影を、ある形の夢か幻覚とみなさず、根本的な現実に対する洞察と
みなした。「それは想像の産物ではなかった。幻影と体験はまったく現実的な
ものであった。それらについて主観的なものはなにもなかった。
それらはすべて、絶対的な客観視をもっていた」。 】
▼ これは、まさかと思えるほど衝撃的だった。ということは、私には父親が
亡くなって10年ぐらい、妙な霊感が身に備わった。しかし、その直後に
結婚し、様々な事業体験で極限の経験をしてきた中で、その新たな感覚が増強
されていった。この感覚は他人に言っても信じてくれないことは
(自分が経験してない時を考えれば)分かりすぎるほど分かっていた。
その中で、この文章である!
・・・・・・
3394, おテレビ様と日本人 ー1
2010年07月11日(日)
この本はテレビの与える弊害を書きつらねている。それも「7人の家族」
「鳩子の家」テレビ・映画の脚本家として活躍した人だから説得力がある。
テレビ局からの一方的な押し付けで思考力を奪ってしまう弊害は大きい。
4万年前の洞窟の絵文字から、人間は考え、それを他人に伝えてきた。
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07月11日(土)
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