ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5773,「イスラム世界との対話は可能か」〜塩野七生
▼ 私たちが爬虫類や、蛇などに直感的嫌悪感を持つのは、原始的記憶が脳に
インプットされているため。根強い悲観的傾向があるのは、捕食されてきた
生存危機の記憶がなせる業。だから、人間には本能に悲観的傾向がある。
しかし、悲観主義は、人間自身の行動範囲を狭める要素になる。それを
カバーするのが知識と能力で、悲観1に対し、3倍の楽観主義が必要となる。
・・・・・・
4311, 幸せはいつうもちょっと先にある ー1
2013年01月04日(金)
「幸せはいつもちょっと先にあるー期待と妄想の心理学」
ーダニエル・ギルバード著
* 我われは何故、間違った未来の想像をするのか
やりたいことが一杯あったのに、いざ定年になると楽しみにしていた暇の
時間をもてあそぶだけとか、結婚も現実は夢みた期待が妄想でしかなかった
とかいう経験は多い。幸せは実現するちょっと手前の期待と妄想にあるようだ。
人間にとって想像する能力は最も重要だが、それと妄想が混濁してしまう。
この期待と妄想の心理を熟知しないと、親のバイアスから一歩も出ることが
出来ず、小さな岩場の中で一生を終えてしまう。前頭葉と鋏は使いようである。
ー その辺りの箇所から抜粋してみる。
≪ 脳の業績はただ一つ、意識的な経験だ。大ピラミッドを見たり、ゴールデン
ゲートを思い出したり、宇宙ステーションを想像したりするのは、そのどれを
建設するよりはるかにすごい行為だ。 「思い出す」「見る」「想像する」、
この三つの中でもひときわすごい行為が一つある。「見る」とは世界を今の姿で
経験することだし、「思い出す」とは世界を昔の姿で経験することだが、
「想像する」行為は、世界を今の姿でも昔の姿でもなく、こうだろうという
姿で経験することに他ならない。人間の脳の最大の業績は、現実の領域には
存在しない物事や出来事を想像する能力であり、この能力があるからこそ、
われわれは未来について考えることができる。哲学者のことばを借りると、
人聞の脳は‘先読みする装置’で‘未来を作る’ことがもっとも重要な仕事だ。
ところで‘未来を作る’とは具体的にどういう意味だろう。脳が未来を作ると
言える場合が少なくとも二つある。一つはほかの多くの動物にも共通し、
もう一つは人間に特有だ。あらゆる脳は、人間の脳も、チンパンジーの脳も、
餌を埋めるごくふつうのリスの脳でさえ、私的で身近なさしせまった未来を
予測できる。現在の出来事(「何かにおう」)と過去の出来事(「前にこの
においがしたときは、大きなやつに食べられかけたんだ」)の情報をもとに、
つぎに起こる可能性がもっとも高い出来事(「あ、やっぱり大きなやつに
食べられる」)を予測する。しかし「予測」と呼ばれる行為に二つの要素が
あることを忘れてはならない。一つは、他の動物にも共通し、もう一つは
人間だけの特有の予測。前者は意識的思考の必要ないもの。これを次見という。
それに対して人間の脳は、遠い将来の複雑な予見が可能なことである。 ≫
▼ 人間は、この能力で飛躍的進歩を遂げてきた。人間は本来、将来のことを
考えるのが好き。旅行を例にすると、行き先を探し、決め、決まったら、
その資料や旅の準備をする。そこに不安や楽しみの感情がまとわりつき、
それも旅行の楽しみとなる。実際に行ってみると、この本と違うところがある。
その数倍も面白く楽しいことと、嫌なことがあるのが実際。そして嫌のことは
帰りの飛行機内に置いてくる。そうなるまで10数回の経験が必要だったが、
間違った予測が多いのは、経験の絶対量が少ないからである。女性遍歴は、
相手を獲得するまでが幸せで、その後は幻滅の繰り返し。それが楽しいか?
・・・・・
3936, 新年にあたり ー3
2012年01月04日(水)
* 御先祖・四四太郎様の警告
最近、お呼びがかからないから、久しぶりの娑婆になる。
聞くところによると、経済震災や自然震災で去年の3月に倒産したとか。
御前のような用心深い男が何ていうザマだ。こういう長期の装置産業は、
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01月04日(水)
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