ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5297,『自分を超える 5つの法』とは 〜『自分を超える法』ー④
・国際間のテレビ電話会議とも言える「テレプレゼンス」はすでに商業化
されているが、今後はそれが家庭に安価に進出していくだろう。
・携帯電話に搭載されるさまざまなソフトで、距離はさまざまな分野で意味を
なさなくなっている。テキストメッセージで現金を移動させるモバイルマネー
もそのひとつ。 そういうサービスで最も成功した一例が、二〇〇七年に
ケニアで始まったM-PESAだ。
〔 *(M-pesa、エムペサ)とは、ケニアにおいて人口の約3割(1,300万人)
が登録 するほど普及しており、銀行口座を持たない貧困層の金融システム
へのアクセスを可能 にしたとして名高いSafaricom社のモバイルバンキング〕
・典型的な発展途上国で百人あたりの携帯電話台数が一〇台増えれば、
GDP成長率を○・八ポイント押し上げる効果がある。
・ウェブ空間上で、人の集えるソフトは、専制的な政府が集会の自由を圧迫
しているときも、それを迂回できる道を提供した。
・距離が意味をなさなくなったことを利用し、各地域、各文化圏の労働力、
技術力の特長を生かした国際分業がやりやすくなった。そのぶん、どこで何を
する、という位置が重要になってきた。開発の得意なシリコンバレー、スペック
をもとにプログラミングをするのが得意なインドのバンガロール、厳格な運用
システムを創ることが得意なドイツ、といった具合である。
・常時接続の世界により人々は互いに話すことに興味を失ったように見える。
市場調査会社二ールセンによると、アメリカでは携帯電話の加入者が自分の端末
で話す時間は、二〇〇七年からの四年間で、一カ月あたり一〇〇分以上短縮され、
七〇〇分になった。
▼ネット社会が世界を覆い尽くし、それが全てを変え始めているが、その行方は
誰も知る由がない。それが距離より、それぞれの立ち位置を重要にさせていく。
家族や隣人より、ネットで継った友人が優先されるネット社会が現にきている。
そうこう考えると、「自分」「私」の哲学的問題も出てくる。
「ネットで継った私は何者だろうか?」「ネット社会とは何?」
・・・・・・
4190, 呪いの時代 ー8
2012年09月15日(土)
* 草食系男子とは何だったのか 「呪いの時代」内田樹著
団塊世代の下の年代に草食系男子が多くなったようだ。今に限らず、
私たちの年代にも肉食系と草食系男子は別れていた。しかし中流階層が
下流階層に移行している現在、その比率が高くなってきた。この暗い世相の
中では、男子も下を向いて草を食べているしかないのだろう。50歳以下の
男たちをみると、多い。しかし自分が、この世代にいたら、草食系になりざる
をえないのも確か。長期的右下がりは、いかんともしようがない。
ー 以下の部分が面白い! ー
≪ 僕のゼミで、このところ年に二回も「草食系男子」を自由研究発表のテーマ
が取り上げる。学生たちは、草食系男子と現にかかわり深い当事者のみなさん
ですから、その報告には「現場を見抜いたもの」にしか語れないリアリティがある。
ー以下、僕が彼女たちから聴き取った情報の一部を開示したいと思います。
草食系男子の特徴は、とにかく「弱い」ということです。きわだった特徴は
「すぐ泣く」、それから物を決めるのが苦手。「どこに行く?」とか。
「何を食べる?」とか訊いても答えられない。できることなら女の子に全部
決めてもらいたがる。身体的には細身・お洒落で・髪の毛の手入れと美肌に
関心が高い。かわいいしぐさ(胸の前で両手を組んで、口をとがらすとか、
外見的には哺乳類の幼生、なかんずくげっ歯類に通じる風貌をしている。
では、このような「草食的ふるまい」がもたらす生存戦略上の利点とは何で
しょう。ある特異な社会的態度が集団的に採用される場合に「生存戦略上有利である」
という無意識的な判断が下されたためと考えるのが合理的です。実際に有利であるか
どうかはともかく、有利であるという判断は下された。とりあえず誰でも思い
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09月15日(火)
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