ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6463,読書日記 〜『孤独の発明』 −3
議論をしてきた。それが突然、厳しいことで知られ、次々と脱落をしていく
ため、一年コースで「途中補充」で入会したのが『人事管理』の武澤ゼミ
(ゼミ員・20人)。 前週に一枚のレポートをわたされる。それは、人事課
に持込まれた社内のトラブルの生々しいケースの書かれたレポート。
 2〜3班に分かれて議論をして、問題のありか、解決法を導き出した後に、
全体で、その結論を、互いに批判し合う厳しい現場に立つことになった。
そこには、「東レ」から、見るからに切れ者の社員が5名参加をしており、
現場叩き上げの凄みがあった。議論の結果、その解答の書式が配られ、
ゼミ全体の結論と解答の差を、教授が結論として出す。 
 とんでもないところに来てしまったと、当初は思っていたが、それが、
私には水を得たように解決法が出てきた。それは両親の終戦後の転業の中での
幼児体験。その日の売上が、生命線の命金。 幼児体験そのままの知恵が、
突然、表立ってきた。それと25人のオープンハウスのような寮生活そのものが
問題解決の日々。 要するに、問題は姿変われど、本質は変わらない。
知識と知恵で、深く掘下げれば自ずと解決する。問題は、地頭! 
20万年に一度あるかなしかの、情報革命の断層で、一人一人の個々の知恵、
『孤独』の必要性が現われてくる。

――――
2005/09/14
1625, 戦略的思考について−2

アインシュタインは、質問の力について、
「もし自分が殺されそうになって、
助かる方法を考えるのに一時間だけ与えられるとしたら、
最初の55分は適切な質問を探すのに費やすだろう」と述べている。

それだけ最適な質問には、莫大なエネルギーと力が秘められている。
その事態に対する『隠された質問』を探しだしさえすれば、
問題の殆どを解決したことになる。それは思考についても同じことがいえる。

問答による思考発展として2500年前のギリシャで、
ソクラテスの対話による教育手法が生まれた。
現在もソクラテスメソッドとして、主流の教育方法になっている。

18世紀にアメリカで大人数の教育が世界に伝わり、ソクラテスメソッドを
破壊してしまった。これは高等教育を普及させるのに役にたったが、個人の
教育の立場ではギリシャ以前に立ち戻ってしまった。その為に教育とは、
生徒に情報ー知識を詰め込むことと考えてしまうようになったが、教育と
いう言葉の語源の『エデェカーレ』は、本来は‘引き出す’という意味がある。

古代から教育者が、生徒自身から持っている知覚や洞察力を引き出す方法で、
ソクラテスによって名が知れるようになったテクニックである。
先生が鋭い質問を生徒に投げかけ、彼らの持っている知覚を試して、
説明するように仕掛けることである。
これは闊達な対話を通して進められる教育形式である。
はじめに結論を言わないで、対話の中から結論を見出していく。

私が学生時代に武澤ゼミで訓練された
「ケースメソッドーケーススタディ」は正にこれであった。
多彩な事例問題を毎週二回与えられ、それに対して先生とゼミ仲間同士が
問答形式(ソクラテスメソッド)で、ある結論に導いていく方法である。
与えられた(一枚の紙の)ケースに対して、はじめはアトラン. ダムに
論じ合い、最終的には全員で一定の結論を導くという方法である。

その効果は
・不確実性の内容の中で、的確な意思決定ができる
・自由な質問(ソクラテスメソッド)を使い、 
 論理を引き出し問題を明確にしていくプロセスの学習
・ロジック構築のプロセスの学習
 である。

内容が「思考」に偏ってしまったが、戦略についてに戻そう。
戦略は鳥瞰としての絵図である。
その絵図の構図を練ることが戦略思考である。
それも地頭で考えることが戦略思考にとって最も要求される。
戦略とは、限られた資源を集中して最大の効率を図ること。
その為には、時流とその方向を見極めることが求められる。

わたしが最近ゲンキがないのは、
デフレのすざましさを読み違えたことだ。

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11月23日(金)
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