ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6157,読書日記 〜合理的無知とは誰のこと? −2
日本だけではない。不平等の拡大は世界的な傾向である。特に顕著なのが
アメリカ。 “1%vs99%”とも言われるように、人口の1%の富裕層の富が
増加する一方で、大多数の国民の所得は伸びていない。最近では上位1%
どころか0.1%、或いは0.01%の超富裕層の富が急激に増加している事実が
明らかになっている。なぜこれほどの富の集中が起きるのか。
 この問題を考える上で目下大変な注目を集めているのが、
ピケティ氏の『21世紀の資本』である。・・(略)
 本の内容は至極真っ当だ。不平等のデータを過去200年以上に亘って
収集・整理した上で自説を展開するピケティ氏の理論は、類書には無いわかり
やすさと説得力がある。日本の格差論争はこれまで、非正規やワーキングプア
の増加が問題視されてきた。非正規の割合はこの20年で増え続け、現在では
労働人口の35%を超えている。年収が200万円を超えないワーキングプア
(働く貧困層)も、若年層を中心に増加の一途を辿っている。
平均的なサラリーマン(中位層)とそこに入れない貧困層(下位層)の格差が、
従来の格差論争であった。 それに対して『21世紀の資本』が扱うのは、
「上位1%や上位10%の富裕層への富の集中がなぜ生じるのか」という問題。
これまでの格差論争が“65%vs35%”の格差を問題にしてきたとすれば、
こちらは“10%vs90%”又は“1%vs99%”の不平等に焦点を当てている。
この本がアメリカでベストセラーになった理由もここにある。 ・・ ≫
▼ アマゾンのビュアーの『21世紀の資本』を要約によると
《本書の主たる主張はごく簡単に言い表すことができ、何度も繰り返されている。
- 人類の歴史のほとんどの期間において、資本収益率は成長率を上回っている。
(つまりr>g)であると、富は賃金所得や産出を上回って成長し、持てるもの
と持たざるものの格差はどんどん拡大。事実、20世紀以前には一握りの金持ち
と大多数の生活に困窮する庶民で社会が構成されていた。
- 20世紀後半に比較的格差が縮小し、そこそこ裕福な中間層が出現して穏健な
市民社会が実現したのは、2度の世界大戦による富のリセット、インフレ、
各国の格差縮小的な税政策、歴史的に見て例外的な高度成長の継続、などの
要因が重なったためであったが、今や成長の時代は終わりを告げ再び格差拡大
の時代に戻ろうとしている。
- 格差拡大を防ぐためには、高度な国際協力と資本に関する情報開示を基礎と
した累進資本税の導入が最適な解決策である。》と、要約を、まとめている。
・・・・・・
5424,閑話小題 〜世界の貧富
2016年01月21日(木)
    * 世界の貧富
 欧米の貧富の格差は「上層が3%、中流・30%、その他」という。
日本も、バブル崩壊以降、これに近づきつつある、日本は3分の2が下流?
 先日のTVニュースで、<世界の金持の62人の資産総額が206兆円で、
世界の下位半数の36億人の総額と同じ>と報じていた。金持の一人当りは、
3・3兆円で、下位の36億人の平均は5万7千円。6年前は、388人が下位
半数と同額というから、更に少数に絞られた。
 『世界がもし100人の村だったら』に
< すべての富のうち、100人のうち、6人が59%をもっていて、
 みんなアメリカ人で、74人が39%を、20人が、たったの2%を
 分けあっています >とある。この本の出版から大分、前なので、より
格差が広がって、そこにはロシア、中東などが多く入っているだろう。
 先進国の一員だった日本も、冷戦終了以降、地政学的有利性が小さく
なった上に、グローバル化もあって、国内格差が更に大きくなっている。
TPP問題も中長期的にみて、日本にとっては大問題。アメリカの経済的、
軍事的支配力は、ますます強くなるのは自然の成り行き。
   * 終末医療
 先日の‘「クローズアップ現代」の終末医療の“最期のとき”をどう決める’
で、末期患者が苦痛で頭を掻き毟っている場面が映像で流されていた。
これが死に際の現実である。それもNHKのゴールデンタイムに。その現場に、

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01月21日(日)
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