ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5670,【賢者の言葉】C  〜ショーン・スティーブンソンの言葉 ーD
・田近:考え方としては温室効果が急になくなったからと推察できます。
 原因としては、火山活動が弱くなったからではないかと私は考えています。
火山から排出される二酸化炭素が少なくなると、(二酸化炭素は温室効果ガス
であるので)温室効果が弱まります。その結果、気温が下がって、
地表を覆う氷河の面積が増えていくことになります。
・たけし:寒くなって氷河が増えると、地球上の白い部分が増えて、ますます
 太陽光線を反射していってしまう。
・田近 そうです。それを惑星アルベド(太陽放射を反射する割合)といいます。
 氷で覆われる面積が広がると、惑星アルベドが増加して寒くなり、さらに氷の
面積が増えて…と、正のフィードバックが起き、全球凍結に至ったと考えられる。
氷河堆積物を調べていくと、約二十二億年前と、約七億年前、約六億五千万年
前の三回、全球凍結が起きていた証拠が発見されています。
・たけし では、少なくとも三回、地球は氷の星だった可能性があるわけですね。
・田近:そうです。ただ、この説には、地球が全て凍りついてしまうと、全ての
 生物が消滅してしまわないかという疑問が生じました。そうしたら、私たちも
存在しないことになってしまうので、そんなことはありえないというわけです。
研究者のイメージの中では、地球は金星や火星といった他の惑星とは違って、
今のような穏やかな環境がずっと維持されてきたと思われてきました。
ですから、海の水が全て蒸発してしまうとか、全て凍ってしまうとか、
そんな極端なことは地球では起こらなかったと信じられていました。
スノーボールアース仮説は、これまでの考えを覆す説だったので、
学界からの反発も大きかったんです。
・たけし:地動説を唱えたガリレオみたいなものですね。
・田近 私が学生の頃、そんな説はもちろんありませんでした。
 地球は穏やかな環境が続いてきたのだと考えられていました。
それが何故なのかが、実は私の研究テーマだったんです。
・たけし: まったく今とは逆の研究だったんですね。
・田近: 気候が変動することは、誰もが知っています。しかし、それは
 小さな変動だから、私たちは生きていけるわけです。しかし、大きな変動が
起こったら、生きていけないですよね。では、どうして地球上で大きな変動が
起こらないのか。「それを説明しなさい」と言われたら、誰も説明できない。
ですから、それを解き明かそうとしていました。
・たけし:その穏やかな環境で、生命は進化してきたと考えられてたわけ。
・田近:そうです。だからこそ、スノーボールアース仮説は、それまでの
 考えを覆すような説でした。科学では、こうした考え方が大きく転換する
ことが時々あります。八〇年代に、恐竜が絶滅したのは、地球と小惑星の
衝突が原因だと提唱されましたが、あれも当初、相当な反発がありました。
今でこそ定説ですが、当時はそんな天変地異で恐竜の絶滅を説明するのは、
とんでもないという意見が根強くありました。・・・≫
▼ ネット上で、氷河時代の迷い石の写真の幾つかをみつけヤフーのブログに
 掲載したが、その多くは二万年前の氷河期のもの。どれが20億年、7億年
前のものか、私には分からないが、自然の力のなせるわざ。現在の海の深さが
平均四千m弱と富士山と同じ位だが、当時と現在は違うとしても、その大部分
が凍り付いたという。しかしアイスランドのように、北極でも、火山で地熱が
あって温泉が沸いている場所もある。また、海底でも地熱で細菌が生きていた
可能性があったから現在の我々が存在している。面白い惑星に生まれたもの。
この地球の旅で、多くの知識を得て、面白い経験をさせて貰った。
 現世のことも大切だが、宇宙からの逆照射の視線も必要である。 
・・・・・・
4940,閑話小題 〜昭和33年卒の小学校の同期会
2014年09月23日(火)
   * 56年前の坂之上小学校の同期会
 一昨日は昭和33年卒の坂の上小学校の同期会。会場は長岡の奥座敷
といわる蓬平温泉の「よもやま館」。 前倒しの『古希』の祝いでもある。

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09月23日(金)
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