ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5565,閑話小題 〜にほん縦断こころ旅 〜③
それぞれの第二、第三の人生のコースが自ずと多様に分かれてくる。
≪・・植物は種から芽を出し、花を咲かせ、実をつけ、また種をつくり、枯れる。
 同じように動物もまた、親から生まれ、成長し、子をつくり、死んでいく。
このように、一つの生命の始まりから終わりまでに着目すると、それは循環して
いることがわかる。人間もまた、一つの生命で、動物であることを考えると、
他の動植物よりも複雑ではあるものの、それは循環しているように見える。
 すなわち、親から生まれ、成長し、家族をつくり、子供を育て、歳を取り、
そして死んでいくというわけだ。こうした、出生、成長、成熟、老衰、死亡という、
一生の中の規則的な過程を「ライフサイクル」という。とはいえ人間の場合は、
いうまでもなく、たんなる循環ではない。私たちは、たいていの場合、自分の
平均寿命(日本人の場合、およそ八○歳)を知っているので、自分が歳を取って
死ぬまでの人生を漠然と思い描いているかもしれない。けれども、たとえば、
乳幼児の死亡率の高さを考慮しなくてはならないものの、平均寿命が五〇歳を
超えたのは、実は戦後のことなのだ。さらに、人類の歴史を振り返ってみれば、
その大半は一〇代で亡くなっていたと考えられる。つまり、私たちが老いること
と死ぬこととを結び付けて考えること自体が、それほど自明なことではないのだ。
したがって、私たちの人生は、単に生物学的に捉えるのではなく、社会的・歴史的
影響と結び付けて考えられなくてはならない。こうして、「ライフコース」という
概念が必要となる。ライフコースとは、グレン.H.エルダーによれば、個人が年齢
別の役割や出来事を経ながら辿っていく人生の経路である。ライフサイクル論では、
生物学的な加齢が重視され、また、個人が家族の中で成長し、家族を形成し、家族
の中で人生を終えることが前提とされていたために、家族それ自体が注目される。
これに対してライフコース論では、家族の内部だけでなく、学歴や職歴、場合に
よっては兵歴など、社会変化の影響を受けやすい個人のさまざまな活動領域が
重視され、その経歴の複数の束として多様な人生が想定されている。そこでは、
個人は社会変化の影響を受けると同時に、社会変化をつくり出す存在でもある。≫
▼ 三組に一組は離婚する時代。これも一つの選択のコースである。一生未婚の
 ケースもあるし、離婚再婚を繰返すケースもある。事業創業人生を目指した
私のケースも、特殊なライフコースである。時代の社会変化が直撃し翻弄され、
その束が人生になる。元もと覚悟の上のため、最後の結果をスンナリ受け入れる
ことができた。この辺りは経験しないと分からないこと。 空虚しか残らない、
薄笑いを浮かべたライフサイクル論のドブネズミに到底理解など出来ようがない。
・・・・・・
4835,「出羽の守」の功罪
2014年06月10日(火)
  ー(耕論)「出羽の守」の功罪ーより 
 新鮮な海の魚貝などの港で、レポーターが、軽いのりで、
『これって、東京では、高くて・・』などを聞くと、またか〜何様じゃ御前は。 
東京は東京、産地は産地だろうに!と。高校を卒業し上京した時、注意された
のが、私の口癖、『いわゆる○○』。無意識で、『私の言葉では○○』の置換え。
小さな厚い殻から、社会や知識を置換えていた、自身の出羽の守を指摘された
のである。 朝日新聞の文化欄のー「耕論」「出羽の守」の功罪ーが面白い。
  ーまずは、その一つからー
《 あなたの周りにもいませんか。「アメリカでは」「ネットでは」を連発する
 「出羽の守(かみ)」。うんざりすることもあるけれど、聞けばもっともな
 こともある。その弊害と効用とは。
   * ペンギンに飛べと言うな   野島博之さん(予備校講師)
「出羽の守」を抜きにして、日本史は語れません。「中国では」という形で、
実に多様なものを取り入れてきた。古代なら律令と仏教、中世は禅宗、近世は
朱子学がその代表例です。日本の「出羽の守」には二つの特徴があります。
・一つは、「出羽の守」ならではの吸収力を生かして、

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06月10日(金)
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