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★予防と審美専門★【小林歯科クリニック】
by DIARY
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■定期検診を受けているのに歯周病が悪化した なぜ?−3
一昨日&昨日の続きです。
● 歯周病をちゃんと診療している歯科医を見分けるポイント
歯科診療所の数は約6万8500軒(今年3月末)とコンビニの数よりもずっと多く、競争は厳しいでしょう。
その中で予防歯科への関心が高まり、ホームページを見ると、「予防」をうたう診療所も目につきます。
ですが、歯周病をきちんと診療していない“なんちゃって予防歯科”もあるわけです。それでは、歯周病もきちんと診ている歯科医かどうか患者はどうすれば見分けることができるのでしょうか。
Tさんは、「定期的なプロービングやエックス線検査、それにカメラで口の中の写真を撮影しているということでしょうか。口の中の写真からも、治療による変化がわかりますから」と言います。予防歯科の基本的な手順をちゃんと行っているということですね。
Nさんは、歯周病治療ができる歯科医かどうかを見分けるポイントを指摘しています。
「重度」の歯周病に当たる6ミリ以上の歯周ポケットがあった時、麻酔を使ったクリーニングを行っているかどうか。
「その深さの歯石を取るにはどうしても痛みが出るので、麻酔が必要になります。麻酔を使っていないとすれば、根の奥の歯石のクリーニングが行われていない可能性があるので、その歯科医は要注意です」
冒頭で触れた、定期検診を受けながら歯周病を悪化させた患者は、麻酔を使ったクリーニングを受けたことはありませんでした。
そして歯科医からこう言われていたそうです。
「かみにくくなってきたらインプラントにしましょう」。
歯周病の治療を知らなかったのか、歯周病を治療するつもりがなかったのか。
3か月に1度の定期検診の案内のはがきは、患者を囲い込んで次の高額治療につなぐのが目的だったのでしょうか。
● PMTCを受けていれば大丈夫、ではない
「PMTC」という言葉をご存じですか。Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロによる機械的歯面清掃)と言って、歯科のメンテナンスのために定期受診をすると、ぐるぐる回る器具で歯を磨いてくれます。
これで歯に付着した歯垢が固まったバイオフィルムを壊してきれいにします。
歯を虫歯から守る効果があり、歯はツルツルになって気持ちいいですよね。
「メンテナンスを受けた」と実感するかもしれません。しかし、ここで注意点。
Nさんは「PMTCを受けているという患者さんもおいでになりますが、歯周病で重要なのは、歯茎の縁の下です。そこが見過ごされていると、PMTCですっきりしても、歯周病は進んでしまいますよ」とクギを刺しています。
● 歯科衛生士の役割も重要
歯周病の診療では、歯科医の管理の下とは言え、歯科衛生士が進行度合いを検査し、歯垢や歯石をクリーニングすることが多いので、その役割は大変に重要です。
歯肉の内部についた歯石は見えないので、器具を使って手探りで調べ、取り除く作業になります。歯科衛生士にとっても実践的な学習は不可欠です。
「歯周病の検査や治療は、臨床の現場に入って、身につけてきたんですよ。初めは歯茎を見ても状態の良しあしさえ、判断がつきませんでした」と、筆者がお世話になっているキャリア15年の歯科衛生士は話しています。
歯周病診療に習熟した歯科衛生士を育成するため、日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会は認定歯科衛生士の制度を設けています。
自分で処置して、回復する経過をフォローしてきた治療例5人の報告などが認定の要件です。
予防歯科の診療をきっちりと実践するには、歯科医自身のスキルだけではなく、意欲的な歯科衛生士を雇用し、指導できる才覚や環境も必要なわけです。
患者としては、歯科医と歯科衛生士の連携がうまくいっている歯科と巡り合いたいものだと思います。
● 日本人の8割は歯周病だが、その9割は基本治療で良くなる
国の歯科調査の結果から、日本人の7〜8割が歯周病とされています。
また、海外の調査で、歯周病の病態を詳しく見ると、81%の方はゆるやかに進行し、8%は歯周病に弱い体質で急速に悪化し、一方で幸運な11%の方は余り進まないことを示すデータがあるそうです。
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08月23日(金)
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