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■今月の参禅−31
四月八日は灌仏会(かんぶつえ)です。
花祭りともいわれ、お釈迦様の誕生日をお祝いする法会が行なわれます。
色とりどりの花々に飾られた、花御堂(はなみどう)のなかにいらっしゃる、かわいい誕生仏に、みんながお参りし、甘茶をかける光景がよく見られます。
時にこの花御堂は、造りものの白象の上に置かれているのを見かけることもあります。

ところで、今も世界中の仏教国でお祝いされるお釈迦様の御生誕は、どのようなものだったのでしょうか。
最も有名な伝説によると、お釈迦様は、今から2500年程昔インドマガダ国カピラヴァストゥ郊外のルンビニー苑(現在のネパール領)の花園でシャカ族の浄飯王(じょうぼんおう)と妃であるマーヤ夫人の子として生まれられました。
マーヤ夫人は懐妊された時に、大きな白象を飲み込む夢を見られたそうです。
お釈迦様は夫人に宿られてから三年三ヵ月ののち生誕されたのです。
生まれたばかりのお釈迦様は七歩あゆんで右手で天左手で大地を指差し「天上天下(てんじょうてんげ)唯我独尊(ゆいがどくそん)」とお言葉を発せられたのでした。
御誕生を大いに喜んだ龍は産湯として甘露の雨を降らせました。
それが甘茶をかける儀式につながっていると伝えられています。

父の浄飯王は予言者に御生誕間もない我が子の行く末を占ってもらいました。
その答えは、「父の後を継いで王となるのであれば、慈悲と徳によって世界を治める転輪王になる。またもし、出家者の道を歩むのであれば、全ての人の迷い苦しみを救うブッダになるであろう。」というものでした。
結果は、予言者のいう第二の答えの通りとなり、厳しい修行の後、それまで誰も知ることのなかった縁起の理法をさとって仏教を開かれ、世界じゅうの人々の迷いや苦しみを救う仏となられたのです。

さて、お釈迦様が御生誕の時に説かれた「天上天下唯我独尊」とはどういう意味でしょうか。
「この世の中、あるいは想像できる世界の中で、私こそが唯一無二の覚者である。」という尊大な意味にもとれますが、私は、お釈迦様は「宇宙という無限の空間と何百億年という悠久の時間の中で、今、ここに生命(いのち)をいただくことのできた私は、かけがえのない尊い存在なのだ。」とおっしゃりたかったのだと思います。
そしてこの言葉には、「すべての生命(いのち)は尊い」という意味が込められているのです。

表題は、漢訳経典の中では最古とも考えられる法句経の一節です。
仏教とは、お釈迦様のお悟りを起源とするものですが、お釈迦様のご生涯は、「人々の憂い苦しみを救済したい」という慈悲行そのものでした。
その願いは弟子や多くの信者に受け継がれ、今日に至っています。
ただ、私たちが、お釈迦様の願いを受けとれるか否かは、私たちが仏教を信じることができるかどうかにかかっています。

お釈迦様のご生誕を祝う花まつりの月にちなみ、我が国の多くの人々が、日常意識せずとも深くかかわりを持っている仏教について、そして教主であるお釈迦さまについて、少しでも理解を深めていただきたいと思っています。

by総持寺参禅寮
04月08日(木)
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