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★予防と審美専門★【小林歯科クリニック】
by DIARY
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■衛生士の「腕」 治療左右
Aさんは、歯周病の悪化防止のため歯科を定期的に受診し、歯垢や歯石を取っている。
しかし転勤が多く、医院を代えることが多い。その度に気づくことがある。
「歯周ポケットの深さが、医院によって変わります」
ある医院では、奥歯の数か所のポケットが4mmあったが、翌年、別の歯科医院では2mm〜3mmだった。
「良くなった」と喜んだが、次の年には、また、別の歯科医院で4mm以上の要治療のポケットを数か所指摘された。
「本当に数字は信じられるのだろうか」とAさんは首をひねる。

実は、歯周ポケットの深さの数値は、歯科衛生士の技量で変わることがある。ポケットの奥の組織は軟らかく、深さを測る器具(プローブ)を差し込む力の強さによって、1〜2mmの差が出ることもあるのだ。
測定の時にかける力は、20〜25gが適正とされる。この微妙な力加減を覚えるには、練習が欠かせない。

5年前、教育の質の向上のため、全国で初めて2年から3年制に移行したM学院では、実技の時間を大幅に増やし、プローブで測る練習などを繰り返す。
副教務主任のNさんは「初回の実習では10gや50gの力で押してしまう生徒も少なくない」という。
プローブは通常、垂直に差し込むが、生え方がいびつな歯もあるので、差し込む角度を柔軟に変える技術も必要になる。
歯垢や歯石の除去でも技術差が出る。
削り過ぎると歯を痛め、取り残すと歯周病が治らない。

特に目立つのは、ポケットの上の方しか取れていないケース。
「ポケットの上部がふさがり、治ったように見えますが、奥の歯周病菌は苦手な空気にさらされにくくなり、活動を強める恐れがある」と、H歯科医院の歯科衛生士、Kさんは指摘する。
熟練した歯科衛生士は、通常は切開手術が選択されるような深いポケットからも、きれいにかき出すことができる。
炎症が治まり、ポケットが3mm程度になれば手術を避けられる。
しかし、問題は歯科衛生士の技術差だけではない。
「歯周ポケットの測定などを、歯科助手が行う医院が少なくない」との指摘もある。
資格がいらない歯科助手は、患者の口の中には触れない。
行われているとすれば問題だ。

歯周病治療の成否は、歯科衛生士の腕もかかわっている。
その技術の評価が求められている。

歯科衛生士 : 国家資格を得て歯や歯肉上部の清掃などを行う。
歯科医の指示の下、歯周ポケット内の清掃を行うことも多い。
就業者数約8万人。
4年後までに、養成校は3年制以上に移行。
日本歯周病学会は、歯周病の専門知識と技術を持った歯科衛生士の認定制度を昨年設け、約150人が認定されている。
09月12日(火)
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