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by DIARY
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■車いすで飛行機に乗る時は
体が不自由なんだから通路側のC席の方が便利だと誰もが思われるかもしれませんが、緊急事態を想定した場合、車いすの方がC席にいると、AB席の人が脱出できなくなります。通路をブロックされてしまえば、後方の人たちが脱出できなくなってしまいます。
緊急事態の場合は、航空会社は決められた時間以内にお客様を脱出させなければなりません。飛行機というのはそういう風に設計されていてそういう運用を求められるわけで、そうなると車いすのお客様がお座りいただける座席というのは、決まってしまうのです。

車いすで飛行機をご利用のお客様はご存知だと思いますが、たいていは出口や非常口から3列目ぐらいの窓側になっていると思います。同じ機種であれば、不思議といつも同じ座席だったりするのはこのためなんです。
座る位置が決められているということは、一機あたりに乗せることができる車椅子のお客様の数というのも決まっているわけで、だとしたら航空会社としては、お客様が事前に車いすご利用である旨をご申告いただくことが必要になってくるのです。

最近ではインターネットで予約して事前座席指定をすることも多くなりましたが、その事前座席指定で、例えば車椅子に不適当な座席を指定されている場合、空港で調整が必要となります。空席が多い飛行機なら良いですが、満席の場合は調整が難しい。航空会社側はそのお客様が車いすだなんて情報は知らされてなくて、目の前に現れて初めて知るわけです。

するとカウンターの係員は手を止めて考えてしまいます。
さて、どうしたものだろうか。
そして奥に居るチーフに連絡を取ります。
「あっ、カウンターですが、No infoでWchのお客様がお見えになりました。」
するとチーフとしては、
「で、状況はどうなんですか?」
と尋ねます。
状況というのは、実は航空会社の規定では車いすのカテゴリーは3つぐらいに分かれていて、簡単に言うと軽度、中度、重度といった具合で、車いすが無くてもステップを上れる状態なのか、機内での移動はできるかなどで、乗せられるかどうか判断が分かれるのです。

カウンターの係員はそれを確認するためにお客様に質問します。
「お客様、階段はご自身で上れますか?」
そんなことは聞きたくないですが、その3つのカテゴリーのどこに当てはまるかで、乗せることができるかどうかを判断しなければならないのが職員の仕事ですからね。なぜなら、事前のお申し出がなかったのですから、カウンターでの確認義務が生じる。これが「チェックイン」ということだからです。

こういうやり取りを目の当たりにすると、お客様は不機嫌になります。
ムリもないですよね。
「俺が車いすなのがいけないとでもいうのか!」
そんな気持ちになるのも無理ないです。

でも、実はそうなんです。
お客様の側ばかりでなく、航空会社はその便全体を見て判断しなければならないからで、運航規定も守らなければならないし、時間も守らなければなりませんから。そして、飛行機の座席やタラップも、機内設備も、地上での折り返し時間も、すべては健常者の利用を前提にして設計されているというのも、これまたまぎれもない事実なのです。
だから、車いすご利用であったり、お手伝いが必要であったり、そういうお客様の情報は、会社としては事前に欲しいわけで、例えば今回のお客様の場合だって、事前に情報が入っていれば、沖止めスポットではなくてブリッジのあるゲートに変更してもらうことが可能だったかもしれませんし、実際に航空会社の職員としては、「車いすのお客様がお乗りです。」という情報を事前にその空港を運用する航空局の運用管理に連絡して、ゲート変更してもらうなんてことは当たり前のように行っているのです。


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06月29日(木)
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