ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459546hit]
■レッド・ツェッペリン:ビカミング、富士山と、コーヒーと、しあわせの数式
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『レッド・ツェッペリン:ビカミング』
“Becoming Led Zeppelin”
1968年から1980年までを主に活動した英国出身ロックバンド
の軌跡を描いた2025年製作の音楽ドキュメンタリー。
映画は1980年9月に他界したドラムス=ジョン・ボーナムを
除く3人のメムバーで新たに収録されたインタヴューとボー
ナムの生前の音声を中心に構成され、そこではメムバーそれ
ぞれの生い立ちやバンドに参加する経緯なども語られる。
その中ではバンド名が結成前の仮のメムバーで後の The Who
のドラムス=キース・ムーンの言葉で決まったという事実も
語られていた。僕は偶然前々週に The Whoの映像を観ていた
ものだが、両ドラムスの境遇にも驚いたものだ。
そんなインタヴューに挟まれて彼らのデビュー前からの映像
などが次々に登場する。そこにはシャーリー・バッシーやル
ルなど意外な共演者もいて映画ファンとしては親近感も湧く
ものになっていた。
そして彼ら自身の演奏では、サイケデリックやプログレッシ
ブなどジャンルを超えたパフォーマンスが展開され、しかも
演奏のいくつかはフルの楽曲が登場するので、これはファン
には垂涎の作品と言えるものだ。
さらにそこには彼ら自身の解説も付加される。それも演奏の
後に別枠で付けられるもので、そこにも彼らの音楽を大切に
したいという意思が反映されている想いがした。いずれにし
てもファンにはまたとない体験が出来る作品だ。
脚本と監督はサンダンス・アカデミーの出身で2017年の監督
デビュー作 “American Epic”が高く評価されたというバー
ナード・マクマホン。デビュー作も音楽ドキュメンタリーで
これは新たな才能の誕生と言えるようだ。
映画の構成はインタヴューとアーカイブ映像の巧みな融合と
いう感じで、これはバンドのファンや研究者にはまたとない
作品と言えるものだ。ただ全体の印象はNHKのドキュメン
タリーのようで、学術的な面が先行しているかな。
その点で言うと前々回紹介した『ザ・フー:キッズ・アー・
オールライト』は邪気に溢れているというか、正に新鮮な時
期に作られているという臨場感はあった気がする。でもまあ
その分の客観性の点は本作の方が評価はできる。
いずれにしてもファンには宝物の作品だろう。
公開は9月26日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷他にて
全国ロードショウとなる。なお公開はIMAXでも同時上映され
るが、本作は1:1.76ビスタなので親和性は高いものだ。
なおこの紹介文は、配給会社ポニーキャニオンの招待で試写
を観て投稿するものです。
『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』
東京本郷に所在の学校法人文教学院を1924年に創設した島田
衣史子が掲げた教育理念を基に、JO1豆原一成と市毛良枝
のW主演で描かれたファミリーストーリー。
豆原が演じるのは文京学院大学に通う大学生。キャリアウー
マンのシングルマザーと暮らしていたが母親が長期の海外出
張となり、その間を最近夫を亡くした祖母の家で過ごすこと
になる。その祖母は中卒で夫に頼り切りの人生だった。
そんな祖母の家で亡き祖父の書斎に入ることになった主人公
はそこで自分が通う大学から届いた書類を見付ける。それは
祖母を学習に誘う祖父からのサプライズプレゼントだった。
その贈り物に最初は尻込みする祖母だったが…。
ある状況から学習意欲に目覚めた祖母は生涯教育のクラスに
通うことになり、時には主人公と机を並べることに。そして
[5]続きを読む
07月20日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る