ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■満ち足りた家族、ステラ/ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女、ドリーミン・ワイルド名もなき家族のうた
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『満ち足りた家族』“보통의 가족”
2008年8月紹介『ハピネス』などのホ・ジノ監督が、2014年
8月紹介『監視者たち』などのソル・ギョングと2019年8月
紹介『王宮の夜鬼』などのチャン・ドンゴンを主演に迎え、
韓国の社会問題を背景に描いた家族の物語。
登場するのは兄は弁護士、弟は勤務医という兄弟。兄は金の
ためなら殺人犯の依頼も引き受け、強引な弁論で無罪を勝ち
取るという上流階級御用達の高級市民。対する弟は海外での
ヴォランティア経験もある人格者だ。
そんな兄には先妻との間に儲けた高校生の長女と年下の後妻
との間に生まれたばかりの幼児がいた。一方の弟にはヴォラ
ンティア時代に出会った年上の妻と中学生の息子がおり、受
験を控えた息子には兄の長女が勉強を教えに来ていた。
そんな兄弟は生活レヴェルや信条に違いはあったが、夫婦同
士で会食するのが習わしになっている。そこでは弟の家で暮
らす実母の処遇なども話されていたが、そんな会食の日に事
件が起きる。それは家族を根底から揺るがすものだった。
共演は2014年『優しい嘘』などのキム・ヒエと、2017年11月
紹介『ダークタワー』などのクローディア・キム。因に後者
は今までは主にハリウッド映画で活動してきており、本作が
韓国映画デビューだそうだ。
物語はオランダの作家ヘルマン・コッホがコッホが2009年に
発表した小説に基づくもので、同じ原作からはすでに本国の
オランダの他、イタリア語版や英語版も製作され、本作韓国
語版が4ヶ国目の映画化となっている。
その作品は韓国の社会状況に合わせた巧みな脚色がなされて
いるものだが、脚本家の欄に原作者の名前が併記されている
のは、原作への忠実度も高いものなのだろう。正に原作を尊
重した脚色のようだ。
因にホ・ジノ監督は2012年に『危険な関係』の韓国版も手掛
けており、西欧の作品を韓国化して映画化することには長け
ているものだ。しかもその時も高い評価を得ていたと記憶し
ている。
とは言うものの本作に関しては、結末において観客は正に置
いてけぼりにされてしまうもので、原作がそうなのだろうと
は思うものの、この感覚は観客にはかなりの衝撃となる。そ
んな感覚を味あわせてくれるのも巧みな作品だ。
公開は2025年1月17日より、全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社日活/KDDIの招待で試写を観て
投稿するものです。

『ステラ/ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女』
                “Stella. Ein leben.”
自らがユダヤ人でありながら、ゲシュタポに同胞の所在情報
を通報することでホロコーストを生き延びた女性の姿を描い
たドイツ、オーストリア、スイス、イギリス合作映画。
物語の始りは1940年のドイツ・ベルリン。主人公のステラは
ユダヤ人の仲間と共にジャズを歌い、将来はブロードウェイ
のステージに立つことも夢見ていた。しかしそんな彼女らの
周囲にナチスの影が忍び寄ってくる。
そして1943年、ステラは軍需工場で働かされていたが、彼女
の周囲からもアウシュビッツに移送される家族が出始める。
そして彼女の一家も隠れて住むようになって行くが、彼女自
身は髪を金髪にして街に出ることができた。
しかし偽の身分証を作る組織と関わり始めたことから、彼女
の運命が動き出す。
出演は2020年『水を抱く女』でベルリン国際映画祭主演女優
賞など受賞のパウラ・ベーアと、2016年にヨーロッパ映画祭

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11月17日(日)
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