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On the Production
by 井口健二
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■ザ・ウォッチャーズ、ぼくが生きてるふたつの世界、心平、箱男
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ザ・ウォッチャーズ』“The Watchers”
アイルランド西部出身のホラー作家A・M・シャインの原作
小説を、製作を務めるM・ナイト・シャマラン監督の実娘の
イシャナ・ナイト・シャマランが、彼女の長編監督デビュー
として脚色・映画化した作品。
プロローグは暗い森の中を逃走する男性。彼はとある標識を
通り過ぎるが、日没までの期限で森を抜け出そうと走る彼が
辿り着いたのは先程と同じ標識の前だった。そして日が暮れ
てしまう。
物語の主人公はペットショップで働く女性。彼女は妹からの
電話に出ようとせず、過去に何か曰くがあるようだ。そんな
彼女は依頼された1羽のオウムを届けるために車で森を通り
抜けようとする。
ところが乗っていた車が森の中で故障。助けを求めて人影を
追った彼女は、森の中に建つ不思議なコンクリート造りの家
に辿り着く。そこには中年の女性と若くはない女性、それに
少年がいて彼女が入るなり扉が締められる。
そして入った部屋の一面はマジックミラーになっていて昼間
は外を見られるが、日が暮れると外部から何者かに監視され
ているものだった。そんな建物での奇妙な暮らしが始まる。
その外部にいるものとは…。
出演は、2018年6月紹介『500ページの夢の束』などのダ
コタ・ファニング。共演は2014年に英国アカデミー賞TV部
門で主演賞受賞のジョージナ・キャンベル。2012年2月紹介
『きっとここが帰る場所』などのオルウエン・フエレ。
それにアイルランド出身で主に舞台で活躍中のオリヴァー・
フィネガン、同じく舞台俳優で2012年12月紹介『レ・ミゼラ
ブル』に出ていたというアリスター・ブラマーらが脇を固め
ている。
物語はアイルランドの妖精伝説に基づいているそうだが、妖
精と人間との関係など中々興味深いものがある作品だった。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、日本の人気アニメ
シリーズに通じるところもあってその辺も面白い。
因に原作者のサイトを調べたら2024年10月に原作小説の続編
が出版されるとのことで、映画の続編・シリーズ化も期待し
たくなるものだ。
公開は6月21日より、全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社ワーナー・ブラザース映画の招
待で試写を観て投稿するものです。

『ぼくが生きてる、ふたつの世界』
2014年2月紹介『そこのみにて光輝く』などの呉美保監督が
翌2015年発表の『きみはいい子』以来9年ぶりに監督した長
編映画作品。
主人公はコーダ(CODA:Children of Deaf Adults)と呼ばれる
ろうの両親の許に生まれた健常の子供。そこには障碍者に対
する様々な差別や、そんな環境に自分を生んだ両親への反発
など、通常にはない事態が横たわる。
しかも頑固者の祖父や宗教に傾倒する祖母など本作の主人公
だけに限らない社会的な問題も巻き起こる。そんな環境の中
で故郷を飛び出し、外部の世界に身を晒した中での主人公が
歩み続けた半生が描かれる。
出演は2017年10月紹介『斉木楠雄のΨ難』などの吉沢亮と、
忍足亜希子、今井彰人。他にユースケ・サンタマリア、烏丸
せつこ、でんでんらが脇を固めている。
原作は宮城県塩釜市出身のライター五十嵐大が2021年に発表
した自伝的エッセイ。映画的な脚色はあるが、実話に基づく
作品だ。脚本は、2017年9月17日付題名紹介『あゝ、荒野』
などの港岳彦が担当している。
この題材には、僕の世代だと1961年公開の松山善三監督作品
『名もなく貧しく美しく』が思い浮かんだが、同作で満員の

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06月16日(日)
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