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On the Production
by 井口健二
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■HOW TO HAVE SEX、デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章、フォールガイ
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『HOW TO HAVE SEX』“How to Have Sex”
2023年サンダンス映画祭の受賞作や数多の大物アーティスト
のPVなどにも関ってきた撮影監督モーリー・マニング・ウ
ォーカーの長編監督デビュー作で、2023年カンヌ国際映画祭
「ある視点」部門での受賞など世界19冠に輝いている作品。
登場するのはイギリスからギリシャ・クレタ島のリゾート地
にやってきた3人の10代の女性。高校を卒業し、大学進学ま
でのひと時を楽しもうという旅行だが、そこにはある目的も
潜んでいるようだ。
そんな若い女性たちは酒やたばこに耽り、ホテルで隣り部屋
の若者との交流や、夜な夜な開かれるパーティやクラブに潜
り込んで青春を謳歌して行くが…。そんな仲間の1人に夜の
浜辺でのアバンチュールの時が訪れる。
出演は2009年11月紹介『フォース・カインド』でミラ・ジョ
ヴォヴィッチが演じた主人公の娘役だったミア・マッケンナ
=ブルースと、2017年10月紹介『パーティで女の子に話しか
けるには』に出ていたというララ・ピーク。
他にテレビシリーズや配信映画に多く出演のサミュエル・ポ
トムリー、本作で英国インディペンデント映画賞助演俳優賞
受賞のショーン・トーマス。さらにオーディションで抜擢の
エンヴァ・ルイス、TikTokerのラウラ・アンブラーらが脇を
固めている。
物語は脚本も執筆したウォーカー監督の実体験にも基づいて
いるそうだが、日本でも一時期は伊豆諸島での若者の生態が
問題になっていたから世界中変わらないのかな。それがロン
ドンからクレタ島というのはスケールが違うが。
そんな眼で観ていて物語に新しさはあまり感じなかったが、
ただ今までは主人公が女性でも脚本家や監督など男性目線で
の映画作りというのはあったもので、その点が女性監督とい
う作品では新鮮さは感じられたのかもしれない。
とは言っても男性の自分にはなかなか判断が難しいところで
はあって、これに賛成しても反対しても文句は付きそうだ。
でもまあこういう作品を作れる監督が登場してきたことには
称賛を贈りたい作品ではあった。
公開は7月19日より、東京地区はヒューマントラストシネマ
渋谷、シネ・リーブル池袋、シネマート新宿、アップリンク
吉祥寺他にて全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社カルチュア・パブリッシャーズ
の招待で試写を観て投稿するものです。
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章』
3月10日に紹介した『前章』に続く作品。
『後章』では主人公たちが大学生になってからの物語が展開
される。とは言っても、主人公らはオカルト研究会に入って
フィールドワークと称して合宿に出掛けたり、東京上空に浮
かぶUFOとの関りは殆んどないまま進行するのだが…。
一方、UFOの内部ではトラブルが起きてそれで地上に現れ
た異星人に迫害や虐殺が行われたりもする。因に後章では過
激な描写で鑑賞年齢に制限が掛る可能性もあるようだ。それ
でも主人公らには関りの無いところで事件は起きて行く。
そんな描写が次々に挿入されて事件の全容は観客には知らさ
れて行く仕組みだ。それにしてもこの描き方は、正にリアル
に有りそうで、ひょっとするとUFOは無いけど今も何かが
起こっているかもしれない、そんな恐怖にも駆られた。
「前章」の東日本大震災に続いて「後章」では、国民の移動
の制限などCOVID-19禍での社会情勢が暗示されているようで
もある。いやはや参りましたという感じで、とにかく観て恐
ろしさを感じ取って欲しい作品だった。
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05月19日(日)
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