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On the Production
by 井口健二
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■RUN、銀河英雄伝説(サイゴンC、オーバー・エベレスト、ブルーアワー、盲目のM、MANRIKI、そして、ベル・カント、この星は、夕陽のあと)
けて出発準備をしていたが…。この開幕には有村も出ていた
2013年朝ドラも思い出したが、当然そこから後の展開は異な
るものだし、どうという問題ではない。それより件の朝ドラ
ではほとんど描かれなかったと記憶する救援ボランティアの
活動がかなり詳細に描かれ、そこに見事な感動も生じていた
ものだ。共演は知英、岡山天音。他に萩原聖人、光石研、南
果歩らが脇を固めている。劇場公開は9月27日より、東京は
イオンシネマ板橋他で全国順次ロードショウ。)

『ベル・カント とらわれのアリア』“Bel Canto”
(1996年に発生した在ペルーの日本大使公邸占拠事件に想を
得て2001年に出版されたアメリカの作家アン・パチェット原
作小説の映画化。日系人が大統領を務める南米国の公官邸を
舞台に、日本企業の工場誘致を目論む政権担当者が企業の重
鎮を招待。さらに彼が好きだという女性オペラ歌手を招いて
サロンコンサートを催すが…。そこに武装ゲリラが突入し、
各国外交官を含む多数が人質となってしまう。そこで武装ゲ
リラの要求は捕らえられている政治犯全員の釈放だったが、
赤十字の交渉人が仲介するも要求はなかなか通らない。そん
な交渉が長引く中で人質とゲリラとの間には交流が生まれ始
める。出演はジュリアン・モーア、渡辺謙、セバスチャン・
コッホ、クリストファー・ランバート、加瀬亮、エルザ・ジ
ルベルスタイン。脚本と監督は2002年7月紹介『アバウト・
ア・ボーイ』などのポール・ワイツ。公開は11月15日より、
東京はTOHOシネマズ日比谷他で全国ロードショウ。)

『この星は、私の星じゃない』
(1943年生まれ、1970年に発表した「便所からの解放」とい
う文章で日本におけるウーマンリブ運動の先駆者ともされる
田中美津女史。その半生を描いたドキュメンタリー。現在も
現役の鍼灸師として施術を行う傍ら、時には沖縄で基地反対
闘争のピケットラインにも身を投じる。今週は様々な女性の
生き方を描いた作品を観てきた気がするが、本作はその指針
の一つになろうかという作品だ。挿入される1970年代の映像
には、僕自身も観てきた風景の中に懐かしさも感じたが、そ
の時代から意思を貫き通した女史の生き様には正に敬服のい
たりという感じもした。その一方で、タイトルの文言は女史
が幼い頃から感じてきたことだというが、そこには一抹の寂
しさも感じてしまう。国連調査による「幸福度ランキング」
では日本はその順位を年々下げているそうだが、そんな虚し
さも漂う作品だ。公開は10月26日より、東京は渋谷のユーロ
スペース他で全国順次ロードショウ。)

『夕陽のあと』
(鹿児島県北部の漁師町を舞台に、貫地谷しほりと山田真歩
が、それぞれの母性を演じるヒューマンドラマ。貫地谷が扮
する茜は港の食堂で働く女性。都会からやってきていつしか
働くようになり、接客や子供たちにも優しいことで人気者に
もなっている。一方の山田が演じる五月は鰤の養殖に挑む夫
と義母、それに幼い子供と暮らしているが、実は子供は実子
ではなく、児童相談所から生後の間もない子を預かったもの
だ。そして夫の事業も軌道に乗り、特別養子縁組の申請に漕
ぎ着けるが…。共演は永井大、川口覚、木内みどりと、撮影
現地でのオーディションで選ばれた子役の松原豊和。監督は
2017年10月15日題名紹介『二十六夜待ち』などの越川道夫。
脚本は2018年5月紹介『クジラの島の忘れもの』などの嶋田
うれ葉が担当。見事なフィクションと言える作品で、そこに
様々な社会問題が盛り込まれている。公開は11月8日より、
東京は新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

09月22日(日)
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