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On the Production
by 井口健二
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■ヤギと男と男と壁と、終着駅、老人と海、スープ・オペラ、オカンの嫁入り+製作ニュース
解消されるものか否か、その部分が物語の本筋と違う話から
始まるだけに、このエピソード自体が必要か否か、ちょっと
気にもなった。
その他にも、母親と結婚相手の状況も説明が進めば了解でき
るものにはなって行くのだが、当初はどうしても気になって
しまう。それは恐らく原作からそうなのだろうが、映画では
もう少し何かの工夫が欲しかった感じはした。
ただまあ、全体が女性の目線なのだろうとは感じる作品で、
その辺で僕は消化し切れない部分があったかもしれない。
        *         *
 製作ニュースは今回も続編の情報を4つ程。
 まずは前回に引き続いてシリーズの再開の話題で、この情
報は、2008年12月15日付第173回でも一度紹介しているが、
『飛翔伝説』シリーズ“The Crow”の第5作を『ブレイド』
のスティーヴン・ノリントン監督が手掛ける計画にようやく
ゴーサインが出そうになってきた。
 この情報は、シリーズ製作者のエドワード・プレスマンが
語っているもので、それによると撮影は今年の後半に開始さ
れる計画とのことだ。また撮影は2カ所のロケーションで行
われ、その一方は以前のシリーズと同じデトロイトのような
都市の中心。そしてもう一方は南西部の荒野が舞台になると
のこと。
 従って、ノリントンのコンセプトは以前のシリーズからは
かなり異なったものになりそうだが、特にヴィジュアルに関
しては『アバター』のプロダクションデザインを手掛けたロ
ブ・ストロムバーグが参加して、相当に新規なものが加えら
れているようだ。ただし、本シリーズの元々のコンセプトは
ゴシック調のアクションホラーとされるものだが、ノリント
ン監督の『ブレイド』もオリジナルではゴシック調の雰囲気
が強かったもので、その点での心配は要らないだろう。
 因にプレスマンの発言では、「コンセプトを多少いじって
も、Godzillaのようにはしない」と語っていたようだ。また
以前の情報で、製作には『ハムナプトラ』などのリレイティ
ヴィティ・メディアが参加しており、相応の大作が期待でき
そうだ。
        *         *
 次も第5作で、日本ではいろいろな邦題で公開されて前作
の『ファイナル・デッドサーキット』を2009年9月に紹介し
ている“Final Destination”シリーズの続編が計画され、
その監督にジェームズ・キャメロンの盟友で、『アバター』
などの第2班監督を務めたスティーヴン・クエイルの起用が
発表されている。
 なおクエイル監督はUSCの映画スクールで学んでいたと
ころをキャメロン監督にスカウトされ、1986年『アビス』の
製作に参加したとのことで、その後は1991年『T2』の特殊
効果を手掛けたり、1997年『タイタニック』の第2班監督も
担当しているようだ。また、2005年に発表された海洋ドキュ
メンタリー“Aliens of the Deep”では、キャメロンと共同
監督も務めている。
 その監督が、今回は単独で劇映画を撮るものだが、前作で
3D化されたこのシリーズは、当然本作でも3Dで挑まれる
もので、前作の時はちょっと3D効果に物足りないと感じた
観客としては、『アバター』の実績がどのように発揮される
かにも大いに興味が湧くところだ。
 脚本には、5月に紹介したリメイク版『エルム街の悪夢』
を手掛けたエリック・ハイセラーが起用されており、『エル
ム』でもオリジナルの設定をよく活かしたシナリオ作りがさ
れていたと感じたが、その手腕を今回も期待したい。
 『ゴースト・ライダー』に出ていたドーナル・ローグとい
う俳優に出演の噂がある他は配役等も未発表だが、撮影は、
今年9月13日に開始され、全米公開日は来年8月26日に決定
されている。因に前作の原題では通し番号が取れたり、先頭
にTheが付いたりしていたが、今のところ本作の紹介では、
“Final Destination 5”と呼ばれていたようだ。
        *         *
 続いては第4作の情報で、2002年、2004年、2007年と発表

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06月13日(日)
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