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On the Production
by 井口健二
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■くまをまつ、たべっ子どうぶつ THE MOVIE、雪解けのあと、リライト
ドラ『ブギウギ』などの水上恒司。2025年後期の朝ドラ『ば
けばけ』でヒロインを務める高石あかり。そして漫才コンビ
・オリエンタルラジオの藤森慎吾。
さらに蒼井翔太、小澤亜李、水瀬いのり、東山奈央、立石文
彦、間宮くるみ、大野りりあな、関智一、大塚明夫、大塚芳
忠、速水奨らの声優陣が脇を固めている。
脚本は2019年4月14日付題名紹介『劇場版パタリロ!』など
の池田テツヒロ。監督はアヌシー国際アニメーション映画祭
などで評価され、1991年制作の短編作品がMoMAのコレクショ
ンになっているという竹清仁。
また主題歌Would You Like One?を7人組のTravis Japanが
担当。さらにCGIアニメーションは、2020年2月23日付題
名紹介『ソニック・ザ・ムービー』などのマーザ・アニメー
ションプラネットが手掛けている。
物語の骨子は非力なアイドルグループのメムバーが如何にし
て巨悪と戦うか…、というところなのだけれど。そこにリー
ダー論やいじめ問題みたいなものが巧みに織り込まれて、か
なり見ごたえのある作品になっていた。
しかもそこに往年の名作映画やアンデルセン童話までもが加
えられて、これは完全に大人も楽しめる作品になっている。
最近の日本アニメーションでは「大人も楽しめる」は定番の
宣伝文句だが疑問に感じるものも多い中でこれは見事だ。
俳優名池田鉄洋でもある脚本家にはこれからも注目したい。
公開は5月1日より全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社クロックワークスの招待で試写
を観て投稿するものです。
『雪解けのあと』“雪水消融的季節”
2917年の早春に台湾人2人がヒマラヤ縦走中に遭難。47日後
に救助隊が発見するが1人はその3日前に亡くなっていたと
いう出来事を描いた山岳ドキュメンタリー。
遭難したのは高校を卒業したばかりの若者。実は仲間はもう
1人いて、そのもう1人の女性は出発の直前に体調を崩して
同行を断念していた。そして遭難が発生し、残った女性は救
助を要請。それが2人を発見したのだが…。
亡くなった人物は遭難してから死ぬまでに彼女に向けての想
いを綴った数百ページに及ぶノートを残しており、その遺稿
は出版されて7刷を超え、2020年の台湾文学賞で金賞を受賞
するなど高く評価されたという。
そしてその状況を踏まえて、残った彼女は自らの監督で本作
を制作するに至ったのだが、そこにもまた紆余曲折があった
ものだ。
監督は国立台湾大学で歴史学の学士号を取得したというルオ
・イシャン。大学生時代からフリーランスでライター、映画
評論家としても活動していたという女性の初長編ドキュメン
タリー作品となる。
因に本作は、最初は2018年に短編ヴァージョンが制作され、
その後はCOVID-19の影響などで中断していたものの2023年の
山形ドキュメンタリー道場に監督が参加、その際に河直美
監督らの指導を受けて長編版の完成に導かれたそうだ。
ただまあ最初に山岳ドキュメンタリーとは書いたものの、内
容的にはそれのみが描かれたものではなく、登場人物や監督
自身の問題なども含めて思っていたのとは違った展開が繰り
広げられる。
それがトランスジェンダーなど正しく現代を象徴するような
方向性に進んで行くもので、それは高く評価できるものにも
なっているし、実際にその方面での映画賞ノミネートなども
果たしているものだ。
実は僕はそういった背景を解らず観ていたので少し混乱した
が、その点の理解が深まれば見事な作品ということができる
だろう。
公開は6月14日より、東京地区は渋谷のユーロスペース他に
て全国順次ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社テレザの招待で試写を観て投稿
するものです。
またテレザでは、今後も山形ドキュメンタリー道場関連の作
品を配給上映してくれるようだ。
『リライト』
ハヤカワ文庫JAで刊行されている法条遥の原作を、2018年
5月13日付題名紹介『君が君で君だ』などの松居大悟監督、
2005年『サマータイムマシン・ブルース』などの上田誠脚本
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04月06日(日)
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