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On the Production
by 井口健二
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■RUN、銀河英雄伝説(サイゴンC、オーバー・エベレスト、ブルーアワー、盲目のM、MANRIKI、そして、ベル・カント、この星は、夕陽のあと)
因にこの開幕では、第13話と出た直後のこの展開にかなり面
食らったが、ネット検索によると、2018年に放送された第1
シーズンではほぼ全編が戦闘シーンで、その内の2話を割い
てヤンと敵将ラインハルトの生い立ちも語られたとある。
つまり、映画館で初めて見る観客にはその辺の事情が不明に
なってしまうものだが、原作の読者には不要であろうし、取
り敢えず第2シーズンの間ではそれは深く関わる様な展開に
はなっていない。
そしてこの戦況で銀河帝国内の政情が揺らぐ中、帝国の皇帝
が世継ぎを指名することなく急死。このため帝国内では貴族
たちによる覇権争いが勃発する。一方、同盟側でも軍事クー
デターが発生。
これらの出来事はヤンとラインハルトの命運を左右して行く
ことになるが…。大銀河の広大な宇宙空間を背景に、政治的
な駆け引きや、個人的な人間模様など、様々なドラマが展開
されて行く。
主役の声優は宮野真守と鈴村健一。他に梅原裕一郎、諏訪部
順一、梶裕貴、小野大輔、中村悠一、川島得愛、遠藤綾、三
木眞一郎、鈴木達央、石川界人、花澤香菜、古谷徹、二又一
成らが脇を固めている。
監督は多田俊介、シリーズ構成を高木登が担当。
1982年に第1巻出版の原作が『スターウォーズ』の影響をも
ろに受けていることは間違いないが、善悪の線引きが明確な
アメリカ映画に比べると、両陣営にそれぞれの主人公が置か
れるなど、単純な善悪では割り切れない人間の姿が描かれた
作品とは言えるだろう。
とは言うものの、共にエリートの戦いというのは釈然としな
いが、それも人類の歴史を考えれば仕方のないところではあ
る。
それに加えて、本作のエンディングには第3シーズンの予告
のようなものが付いていて、そこでは今後の展開として第3
勢力の台頭もあるようだ。公式発表は未だのようだが、そこ
には期待したい。
公開は第一章が9月27日、第二章が10月25日、第三章が11月
29日より、それぞれ東京は新宿ピカデリーの他、全国35館に
て3週間ずつの限定ロードショウとなる。
なお試写会では、各話ごと30分枠の放送番組の形態で上映さ
れたが、限定ロードショウ以降の放送のスケジュールなどは
未定とのことだ。
この週は他に
『サイゴン・クチュール』“Cô Ba Sài Gòn”
(9代続いたアオザイ仕立て屋の跡取り娘が、1969年から現
代にタイムスリップする2017年製作のヴェトナム映画。主人
公はミス・サイゴンに選ばれるほどの美貌で、ファッション
リーダー的な存在。そんな彼女の実家は代々続く仕立て屋だ
ったが、彼女自身は古臭い民族衣装のアオザイには興味がな
かった。そして新たに洋装店を開店しようとしていたが…。
現代にやってきた彼女が目撃したのは、事業に失敗して実家
も手放す寸前の彼女自身。彼女は自分の未来を変えられるの
か? 出演はヴェトナムの歴代興行ベスト10に主演作が並ぶ
というニン・ズーン・ラン・ゴック。脚本と監督は、日本で
は2019年5月に Netflixで配信の『ハイ・フォン』が2月の
本国公開で歴代興行記録を塗り替えたというケイ・グエン。
タイムパラドックスは悩ましいが、過去と現代で画質を変え
るなど細かい配慮はなされた作品だ。公開は12月21日より、
東京は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)
『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』“氷峰暴”
(2013年2月紹介『セデック・バレ』などのテレンス・チャ
ン製作で、役所広司がヒマラヤで活動する救助隊の隊長に扮
する山岳アクション作品。カトマンズが拠点の救助隊は、隊
長以下抜群の実績を持つが、民間組織で資金難に苦しんでい
た。そんな救助隊にインド軍の特別捜査官を名告る男からエ
ベレスト山頂付近に墜落した軍用機から機密文書を回収する
依頼が持ち込まれる。折しも近隣国の和平会議が開催され、
文書はその成否に関るとされた。こうして危険な登攀が開始
されるが…。共演は2018年11月4日付「東京国際映画祭」で
紹介『プロジェクト・グーテンベルク』などのチャン・ジン
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09月22日(日)
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