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On the Production
by 井口健二
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■SPECIAL ACTORS(42ndストリート、プライベート・ウォー、楽園、初恋ロスタイム、影踏み、BLACKFOX、ラフィキ、殺さない彼と死なない彼女)
の舞台に出演のクレア・ハルス。特にハルスの見事なタップ
ダンスは最高の見せ場になっている。公開は10月18日より、
東京は築地東劇他で全国順次ロードショウ。)
『プライベート・ウォー』“A Private War”
(2012年、シリアの被圧制地ホムスからの歴史的な生中継を
敢行するなど、世界中の紛争地を追い続けた女性ジャーナリ
スト=メリー・コルヴィンの姿を、2018年3月4日題名紹介
『ラッカは静かに虐殺されている』などのドキュメンタリー
監督マシュー・ハイネマンが、2019年7月28日題名紹介『エ
ンテベ空港の7日間』などのロザムンド・パイクを主演に描
いたドラマ作品。2001年スリランカの反政府組織を取材した
コルヴィンは銃撃戦に巻き込まれて片目を失う。しかし彼女
は失った片目をアイパッチで覆って戦場に立ち向かう。そん
な彼女はリビアのカダフィ大佐にも単独インタヴュー出来る
ほどだったが…。共演はジェイミー・ドーナン、トム・ホラ
ンダー、スタンリー・トゥッチ。戦地に向かう女性ジャーナ
リストの話は2016年10月紹介『母の残像』などもあったが、
本作では戦闘のリアルさでも衝撃を受けた。公開は9月13日
より、全国ロードショウ。)
『楽園』
(2012年10月紹介『横道世之介』などの吉田修一原作短編集
から、2018年5月13日題名紹介『菊とギロチン』などの瀬々
敬久脚本・監督で映画化した作品。寒村で起きた幼女の失踪
事件と犯人に疑われた移住者の息子。さらに同じ村で都会か
ら来て村おこしを提案しながら村八分に会ってしまう男の姿
が描かれる。2つの話は別々の短編小説のようだが、如何に
も閉塞した村で起きそうな事件が絡み合って進んで行く。出
演は綾野剛、杉咲花、村上虹郎、柄本明、佐藤浩市。さらに
片岡礼子、黒沢あすか、石橋静河、根岸季衣らが脇を固めて
いる。日本の村社会では正に定番と言える話が、はまり役と
いう感じの役者たちによって演じられる。それは社会の歪み
を描く物語には最適の方法なのだろう。骨太な作品だ。ただ
途中の焼身シーンはもっと炎が広がるはずで、試写の映像で
は何か中途半端に感じた。ここにはさらにVFXでも入るの
かな。公開は10月18日より、全国ロードショウ。)
『初恋ロスタイム』
(ライトノベル作家の仁科裕貴が2016年に発表した小説を、
2015年『ストロボ・エッジ』などの桑村さや香脚本、2017年
5月28日題名紹介『兄に愛されすぎて困ってます』などの河
合勇人監督で映画化した作品。何事にもやる気のない浪人生
の若者が、ある日の12時15分、突然自分以外の周囲の事象が
静止する現象に遭遇する。それは1時間で元の時点に復帰す
るが、毎日繰り返される。そして街を彷徨った若者は、もう
1人の動ける少女と出会うが…。出演は2019年7月紹介『超
・少年探偵団NEO』などの板垣瑞生と、新人の吉柳咲良。他
に石橋杏奈、甲本雅裕、竹内涼真らが脇を固めている。シチ
ュエーションでは、1960年代に発表されてテレビ化もされた
手塚治虫の『ふしぎな少年』を思い出すが、本作の原作者も
監督もそれは知らないのだろうな。でも本作の展開にはちょ
っとうまい引っ掛けもあって、それなりに楽しめた。公開は
9月20日より、全国ロードショウ。)
『影踏み』
(2006年9月紹介『出口のない海』などの横山秀夫原作を、
2017年3月26日題名紹介『心に吹く風』などの菅野友恵の脚
本、2018年12月16日題名紹介『君から目が離せない』などの
篠原哲雄監督で映画化した作品。深夜の民家に侵入して盗み
を働く「ノビ師」と呼ばれる泥棒。その中でも警察から「ノ
ビカベ」とあだ名されるほどの凄腕の男が、未遂となる放火
殺人現場を目撃したことから過去の事件の究明に乗り出す。
それは自身の過去をも問いただすものだった。出演は主題歌
も担当の山崎まさよし。他に尾野真千子、北村匠海。さらに
藤野涼子、下條アトム、根岸季衣、大石吾朗、田中要次、滝
藤賢一、鶴見辰吾、大竹しのぶらが脇を固めている。物語の
もろにネタバレになる部分が、映画では巧みに処理されてい
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09月08日(日)
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