ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■コードネームU.N.C.L.E.、Re:LIFE〜リライフ〜
部長の説得などで撤回するが、講義のやり方も判らず教壇で
は立ち往生状態だ。
ところが無理やり聴講生に潜り込んでいた1人の女性が切っ
掛けをくれたことから、彼の持論の映画論がスタートする。
それは聴講生を引き付ける内容で、しかも聴講生の中に1つ
の才能を見出した彼は…。
共演は、『いとこのビニー』で1993年のオスカーを受賞した
マリサ・トメイと、『セッション』で2015年オスカー受賞の
J・K・シモンズ。他に、2007年9月紹介『ヘアスプレー』
などのアリソン・ジャネイ、2012年5月紹介『ダーク・シャ
ドウ』などのベラ・ヒースコートらが脇を固めている。
脚本と監督は、2005年3月紹介『デンジャラス・ビューティ
ー』などのマーク・ローレンス。監督はグラントとのコラボ
レーションでも知られ、本作は上記の『噂のモーガン夫妻』
など4回目になる。
舞台になっているのは、米国東海岸ニューヨーク州のビンガ
ムトン。
この町は“The Twilight Zone”のクリエーター・ロッド・
サーリングが育った町で、また世界一メリーゴーランドが多
い町としても知られ、その一つはTVシリーズのシーズン1
で放送された“Walking Distance”(邦題:過去を求めて)
の背景にもなっている。
そして本作では、そのエピソードの一部がモノクロの画面で
登場すると共に、メリーゴーランドを主人公が訪れるシーン
でカラーの映像も登場するのだ。しかも物語自体がそのエピ
ソードの内容に擬えたものになっている。
勿論本作はファンタシーではないし、それを想起させるよう
なシーンがあるものでもないが、聴講生の中には『スター・
ウォーズ』オタクがいたり、別の1人はヒロイン・ファンタ
シーの脚本を完成させたり、そんな雰囲気は溢れている。
そう言えばローレンス監督は『デンジャラス・ビューティー
2』でもウィリアム・シャトナーに意味深な台詞を言わせて
いたことも思い出した。それくらいにはSF映画好きが楽し
める作品になっている。
その他にも、ジェイン・オースティンから『ダーティ・ダン
シング』に、J・K・ローリングから『ハート・ロッカー』
まで、映画ファンにはニヤリとする台詞も満載の作品だ。
公開は11月から、東京はTOHOシネマズシャンテほかで、全国
ロードショウが予定されている。

08月30日(日)
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