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On the Production
by 井口健二
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■忘れないと誓ったぼくがいた、スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号、東京 アニメアワードフェスティバル2015
しかも今回の物語はパラレルワールド物ということで、何と
1973年に仮面ライダー1号、2号が倒されてショッカーが世
界を征服しているという状況。そこに至るまでが巻頭で当時
の映像も含めて説明されるから、これはその後のシリーズを
知らない者にも判り易い。
そのショッカー支配の世界では、正義に目覚めたライダーを
ショッカー側に付くライダーが狩っているという状況。しか
も現在放送中のドライブも、寝返ったライダー狩りの急先鋒
として活躍しているのだ。しかし彼の心に迷いが生じ始め、
そこに仮面ライダー3号が現れる。
こうして歴代の仮面ライダーが入り乱れての戦いが展開され
ることになるが、特に最近のライダーはそれぞれ演じた俳優
が登場して様々な変身ポーズやキメ台詞を言ってくれ、これ
はファンには堪らないだろうな。その一方で、仮面ライダー
V3がちょっと卑屈な感じなのも笑えた。
ショッカー側から見た台詞で「仮面ライダーは裏切りの歴史
だった」というのは頷けるところで、この価値観の反転みた
いなものが本作にしっかりとした意味づけをしている。特に
現ライダーのドライブが悪の側からスタートするのも、重要
なポイントだろう。
ただまあ、時間流が変更されたのに前の記憶を持っていると
いうのがSF的にどうなのかという話にはなるが、ジャック
・フィニィの“From Time to Time”にもそういう描写はあ
るし、それは可能性として許容できるものだ。
出演は、竹内涼真、内田理央、吉井怜、片岡鶴太郎らのテレ
ビレギュラー組に加えて、中村優一、半田健人、天野浩成、
倉田てつをらの歴代ライダーが登場。他に井手らっきょ、高
田延彦、そして2008年10月紹介『クローンは故郷をめざす』
などの及川光博が仮面ライダー3号を演じている。
公開は3月21日から、全国ロードショウとなる。
        *         *
 2014年9月紹介“The Congress”の記事でも掲載した東京
アニメアワードフェスティバル2015が2015年3月19日−23日
にTOHOシネマズ日本橋で開催される。
 開催中は「アニメ オブ ザ イヤー」に選考される劇場作
品『アナと雪の女王』『STAND BY ME ドラえもん』『かぐや
姫の物語』と、テレビ作品『ピンポン THE ANIMATION』『シ
ドニアの騎士』に加え、長編及び短編コンペティション部門
や、1939年創設のカナダ国立映画制作庁による作品の上映。
 さらに各種のトークイヴェントなども多数行われる。
 今年は僕もプレス参加を認められており、僕としては長編
コンペティション部門を中心に出来るだけ多くの作品を鑑賞
する予定。またすでに事前イヴェントにも出席させて貰って
おり、それらの報告は再来週にさせて貰うつもりだ。

03月15日(日)
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