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On the Production
by 井口健二
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■監視者たち、ある優しき殺人者の記録
と。その場所に日本人のカメラマンを1人だけ同行させて、
一部始終をノーカットで記録することを要求する。こうして
指定の場所に彼女らが着くところから映画は始まる。
やがて携帯電話の指示でマンションの部屋に向かった2人は
殺人鬼と遭遇。さらに殺人鬼が報道以上の殺人を犯している
ことを知る。しかしその犯行は神の啓示によるもので、それ
はある崇高な目的に向かうものだと説明されるが…
その目的を達成するためには、あと2人分の殺人が必要で、
その生け贄には日本人のカップルが狙われていた。こうして
殺人鬼と主人公たち、それに日本人カップルの三つ巴の闘い
が開始される。果たしてその結末は?
因に白石監督は、超暴力性とエロス表現でも知られているそ
うで、映画はスペシャルメイクや手品のようなトリックにも
彩られた作品になっている。そして結末は、僕にとっては期
待の通りと言うか、これは納得できるものになっていた。
出演は、2013年5月紹介『クソすばらしいこの世界』などの
キム・コッピ、韓国テレビに芸歴を刻むヨン・ジェウク、そ
してカメラも兼任の白石監督。さらに劇団ポツドールの米村
亮太朗、元グラビアアイドルの葵つかさらが共演している。
宣伝チラシには「この結末は、誰にも予測できない。」とあ
るが、映画の中で某コミックスに由来する事実に気付くと、
これは予測可能なものになる。しかもそれが明確に踏襲され
ていることにも僕は嬉しくなった。
これには白石監督の意外な側面も観られた訳だが、これを観
せたことで今後は監督の作風が変わるかな? とも考えてし
まうところだ。
公開は9月6日より、東京は新宿バルト9ほか、大阪、名古
屋、博多などでロードショウとなる。
また、8月27日〜31日に大分県で開催の湯布院映画祭におい
て特別試写が行われ、28日の上映には主演のキム・コッピ、
白石監督の来場もあるそうだ。

08月10日(日)
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