ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File079】遥かなるリトル・ビッグホーン・・・多勢に無勢【中編Vol.2d】
クルック准将は5月末に再び作戦行動を開始(兵力:第二・第三騎兵連隊の15個中隊及び第四・第九歩兵連隊の5個中隊の総計1051名、そして輸送隊(ラバ250頭・幌馬車106両)と合衆国側に帰順したクロウ族(クプレンティ・クー酋長)及びショショーニ族(トム・コスグローブ酋長)の二部族連合部隊300名)6月17日遂にモンタナ州南東部パウダー川流域ローズバット・クリークの丘陵地においてクレージー・ホース率いるスー族・シャイアン族連合軍1500名との戦闘が始まりました。戦場はなだらかな丘陵で騎兵戦には絶好の地形。戦闘は翌日まで続き激しい攻撃と反撃が繰り広げられ、一時はクルック准将の司令部も孤立する有様。また負傷者を銃弾飛び交う中で救出する場面も両軍に数多く見られたそうです。結果的にはスー族・シャイアン族連合軍側の方の損害が、合衆国軍の損害をやや上回り、クルック准将は自軍の勝利を確信・・・合衆国軍の戦術的勝利≠オました。しかし彼らは、北進しカスター隊と合同するという目的を果たす事が出来ず、さらに補給と休養の為にワイオミング方面(南進)に撤退せざるを得なくなり、その為インディアン側の追撃は行われませんでした。しかしその頃インディアン側は、北方リトル・ビッグホーン川のほとりに集結し、自らの大集落の防備を固め、結果的にはインディアン側の戦略的勝利≠ニなっていました。運命の「リトル・ビッグホーンの戦い」まで、残すところ一週間・・・。第2ラウンド・・・インディアン側有効

リトル・ビッグホーンの戦い
インディアン討伐軍のもう一人の指揮官アルフレッド・H・テリー准将は、モンタナ州リトル・ビッグホーン河畔のインディアン集落の包囲殲滅作戦(キボン大佐が主力部隊を率い集落北側より攻撃し、カスター中佐率いる第七騎兵隊が集落南側に進撃しインディアンの退路を断つ)を実行に移します。しかし前述の通り、インディアン側はリトル・ビッグホーン河畔の大集落の防備を一層固めていました・・・そして運命の6月25日の夜が明けます・・・。
6月25日未明
前日の24日夜半に先発していたクロウ族の斥候がリトル・ビッグホーン河畔にインディアン大集落を発見(野営地より北西24km地点)・・・その数の多さを「騎兵隊員の弾帯ベルトに付けた弾丸の数より多い」と表現し、攻撃中止を進言しましたが、カスターはその報告を過少評価・・・ギボン大佐指揮下部隊(6月26日到着予定)との合同で攻撃を開始する、というテリー准将からの命令を無視し、進撃開始を決断します。
カスター指揮下部隊の編成・・・諸説有り
第七騎兵連隊12個中隊(士官28名下士官兵550名)
●G・A・カスター中佐直率大隊221名
C中隊(カスター大尉:弟)E中隊(スミス中尉)F中隊(イェーツ大尉)I中隊(キーオウ大尉)L中隊(カルフーン中尉)
●M・A・リーノ少佐指揮大隊175名
A中隊(モイラン大尉)G中隊(マッキントッシュ中尉)M中隊(フレンチ大尉)
●F・W・ベンティーン大尉指揮大隊120名
D中隊(ウィアー大尉)H中隊(ベンティーン大尉直率)K中隊(ゴッドフリー中尉)
●T・M・マクドゥーガル大尉指揮/B中隊62名
第七歩兵連隊2個中隊(C、G中隊)士官20名下士官兵220名
第六歩兵連隊1個中隊(B中隊)士官8名下士官兵135名
第二○歩兵連隊砲兵分遣隊(ガトリング砲二門)士官2名下士官兵32名
インディアン斥候隊(クロウ族34名、スー族4名、混血2名)
軍医(3名)通訳(2名)道案内(2名)民間官吏(2名)新聞記者(1名)輸送隊(馬車隊6隊、ラバ隊3隊)軍属179名
6月25日12:00時頃
カスター指揮下の騎兵三個大隊(主力カスター大隊/集落北側攻撃・リーノ大隊/集落南側攻撃・ベンティーン大隊/集落南西側偵察&退路遮断)の内、リーノ大隊及びベンティーン大隊が先発・・・各歩兵中隊及び砲兵分遣隊・補給中隊は野営地残留。
6月25日14:00時頃
カスター指揮の主力大隊出撃。
6月25日15:00時過
リーノ大隊攻撃開始・・・リトル・ビッグホーン川を渡河し下馬・徒歩にて突撃・・・しかしインディアン側の猛烈な反撃に遭い、多くの損害を出し撃退(15:30過)され、リトル・ビッグホーン川対岸の断崖上(現在のリーノ・ヒル)まで撤退、防御陣を敷く(15:50時頃)。
6月25日16:00時頃

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03月15日(土)
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