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せきねしんいちの観劇&稽古日記
by せきねしんいち
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■ワークショップと昔の日記
ワークショップの準備をしているうちに目がさえてきて、朝まで起きてしまう。
準備だけでなく、引っ越しのついでに見つかった古いノートを読んでしまう。
劇団の養成所にいた頃もらった、アフタヌーンティーの白い表紙のノート。
授業の課題のプランが書かれたページ、それから、進級できないまま、友達と一緒に暮らし始めて、もんもんとしていた頃の日記。
今から、22年前(!)の自分の気持ちがなつかしい。
思ったのは、今とあんまり変わってないじゃん!ということ(笑)。
少し書き出してみる。
>>
このノートは、1986年の秋に
「円演劇研究所」で
○○○○くんからもらったものです。
その頃、僕らは「ジョーとマイラ」でした。
8月29日(土)
いろいろ切ってかなきゃいけないこと、わかった。
去年、あちこち、泊まり歩いてたカンジとはちがう。
帰るべきところがないってわけじゃないけど。
帰れるところとも、なんかちがう。一日中、自分とつきあってしまう。
顔つきが変わったりするんだろうか、そのうち(体つきも)
少し期待してるところあるなあ。
でも、まあ、前と違って、生きていくこと(くらしていくこと)に直接自分が関わってるカンジは悪くない。
なんだか、その生活する「自分」ってものがはっきり見えてきた。
前は、なんだかよくわからなくて、大変そうだったのが、今では、各日に手の届くところにあるってカンジだ。
○○くんとは一緒に住んでるわけだし。
今の僕らにとって「住む」ってことはある「たたかい」だったりする。
○○くんが僕の同志だとするなら、そんな関係の人間を待ったりするのは、ちょっといい気分だ。
8月30日(日)
今日は、なんとなくすることがなくて。
マクベス夫人のセリフ読んだりして。芝居ものにあこがれてる時代の僕のようでした。
女の人するのは、いいかげんやんなってるはずなのに、マクベス夫人したりしてみて、ばかみたい。
年相応のコトしなきゃとか思うと少し「?」しちゃう、マクベス夫人なんだけど。
昼間とか夜とかTVみてたら、久しぶりに涙が流れて、うれしかった。
2月からこっち、ずっと凍ってた心がとけて流れたそんなカンジだった。
なぜだろう。芝居すればするほど、心が凍ってくのは。
そんなんじゃないはずだよね。
僕の賭け方にやっぱり問題があるんだろうな。
途中で投げたりとか、さめたりとか、いけないんだろうな。
でも、さめさせないでほしいとも思う。
今夜は思いがけず、○○くんが帰ってきた。
あんまり思いがけないから、僕はまたいそいそと支度したりして飲んでた。
○○くんは寝てる。バイト先で飲んできた分、酔っぱらって。
僕はまだ起きてる、と思う。
今、僕はバカだと思う。
何もしてない。
一年前はこんなじゃなかった。
「ジョーマイ」のアイデアのメモ、なつかしい。
一生懸命だった、あの頃の僕たちがなつかしい。
もう一度、火を点けるにはどうしたらいいのか。
でも、このたきぎは凍っているのでした。
燃えるかな?
でも、燃やさなきゃいけないね。
○○くんはいい刺激だ。
いてくれてほんとうによかった。
一昨年の僕みたいに、芝居と縁切ってたら、どうなってるかわかんないもの。
負け惜しみとか、敵がい心とか、単なるジェラシーとか、そんなもののおかげで、今、芝居とつながってる。
「僕」はどこにいるんだろう。
ああ、酔っぱらってる。
このノートが終わったら、ワープロを買おう。
その方がきっとたのしい。
あした、朝は6時。
午後から、フライングステージのワークショップ。
今日は、テキストにシェイクスピアの「マクベス」を使う。
シンプルなシアターゲームをいろいろした後、マクベスと夫人の場面を立ち上げていく。
面白い場面がどんどんできあがる。
人数の関係で、僕はマクベスを一手に引き受けることに(笑)。
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