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せきねしんいちの観劇&稽古日記
by せきねしんいち
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■腹ぺこ
朝、母親が妹のところの犬、ラムを散歩のついでに家に連れてきた。
まるまると太って、伸び放題に毛が伸びている。
誰もこいつがトイプードルだとは思わないだろう。
ちょっとした中型犬だ。
ずいぶん久しぶりの会ったのだけれど、ちゃんと言うことを聞いて、お座りをする。
さすが、犬。やっぱり猫とは違うな。
「襤褸と宝石」でご一緒した三谷昇さんから色紙が届いた。
直筆の言葉に花のイラストが添えてある。
その言葉は、「2キレのパンあれば 1キレを喰いて もう1キレを 花に代えよう・・・ ギリシャ・詠み人知らず」というもの。
「花に代えよう・・・」。いい言葉だなあ。
これはたぶん、いつもお腹いっぱいの人じゃなくて、いつもお腹を空かせている人の言葉じゃないかと思う。
腹ぺこだけど、パンが2つあったら、一つは食べて、一つは花に代える、ってことだと思って読むと、よりいっそう大切な言葉に思えてくる。
腹ぺこと言えば、「襤褸と宝石」で民夫を演じていた別所ユージさんは、大勢のキャラクターの中で一番お腹を空かせてそうな役作りをしていた。
その日暮らしをしていながら、バイタリティあふれるバタ屋たちの中で、一人だけお腹を空かせてるようなそんな人物が民夫だった。
彼もきっと、パンが二つあったら、一切れを花に代えるような人なんだろうと思う。
三谷さんから、いただいた言葉からいろいろなことを考えた。
お礼の手紙を早速書いた。
ありがとうございました。
06月13日(金)
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