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せきねしんいちの観劇&稽古日記
by せきねしんいち
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■「メゾン・ド・ヒミコ」
 ゲイコミュニティに協力を求めたという話をきいている。そのうえで、いろいろ意見を聞いたけれど、やっぱり自分たちのやりたいことをやったと監督は語っている。だったら、協力なんか求めなきゃいいのにと正直思う。そうまでして、描きたかったものは一体なんなんだろう。
 この映画を楽しむ秘訣は、柴崎コウの視点で初めから見ること。初めから、それが何の疑いもなくできてしまう人にとっては、これはとってもいい映画だと思えるんだろう。でも、ゲイや老人に自分の気持ちを重ねてしまえる人にとっては「エゴに虫酸がはしる」映画になるかもしれない。
 ここまでずっと「観客」としての立場から思ったことをずいぶん勝手に言わせてもらったが、ひるがえって「作り手」としての立場で考えると、気持ちは複雑だ。僕も、お話の都合だけで、人物を描くことをしてなかっただろうかと。
 こんなにいろいろ考えさせられた映画はひさしぶりだ。自分を映す鏡として、この作品は、とてもいい機会をくれた。感謝だ。

10月31日(月)
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