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せきねしんいちの観劇&稽古日記
by せきねしんいち
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■第10回レインボーマーチ札幌 「二人でお茶を」千穐楽
あの母さんは、自分の息子が亡くなったのに、親の会の活動をがんばっているのだそうだ。みんな自分の子供だと思うと。みんなも、みんなの母さんのように慕っているのだそうだ。
芝居の3場に僕が母親に電話でカミングアウトするシーンがある。東京でも盛り上がった場面だけれど、札幌ではよりいっそう楽しんでもらっている気がする。
それはきっと、僕がしゃべっている相手の母親の人物像が、観客の頭の中にしっかりイメージされるからだと思う。まさに、親の会の母さんのような人なんだなあと、思っていたところだったので、余計に感慨深い。
最後の舞台を、今はいない彼と、彼のお母さんのために演じようと思った。
開場前に、1場と2場を森川くんとさらって、準備をすませて、開演。
途中、2場で持って出るジンギスカン一式が入ってる紙袋を袖で探したり(このジンギスカンの鍋とコンロも札幌で用意してもらった)、4場でややセリフが前後したけれど、いいかんじで6場の最後のセリフまでたどりつく。ドリス・デイが歌う「TEA FOR TWO」の歌詞「We are the Family〜」というところ(たぶん)で最後の暗転。札幌での「二人でお茶を TEA FOR TWO」の幕は下りた。
終演後の挨拶でトモコちゃんが声をつまらせる。森川くんも。僕は「やだ、僕だけ泣かないと悪い人みたいじゃない!」とつっこんでいた。
最後の挨拶は長くなるかと思ったのだけれど、思うことがいっぱいで、いつもより簡単になってしまった。ほんとうにありがとうという気持ちでいっぱいだ。
ロビーで、見に来てくれた尾辻さんにご挨拶。僕が非戦を選ぶ演劇人の会で活動していることも知っていてくれた。来月の大阪のパレードの成功をお祈りします!
終演後の片づけは、舞台は劇場のみなさんにそのままでいいと言っていただいたので、楽屋の片づけのみ、来るとき持ってきた分も含めて、宅急便で送る手配をばたばたとする。
僕らが楽屋を片付けている間に、札幌で用意してもらった舞台上の家具が車に積まれていく。カネゴンのところから来たベッドは、ビアンのカップルのところに行くことになったそうだ。
劇場の前田さんにご挨拶。ほんとにいい劇場だった。気持ちよく使わせてもらったお礼を言う。
トモコちゃんたちスタッフと別れて、東京からの4人は、打ち上げをしようということになった。
たどりついたのは狸小路の炭火焼き居酒屋。昨日は、フロアの中央で焼いてるところだったけど、今日はそれぞれのテーブルに備長炭がやってくる。決して若くはないギャルソン風のお兄さんたちに焼き方のコツを教えてもらいながら、今日もまた海鮮ものをおいしくいただく。おいしいお酒も。
こんなに気持ちよく、幸せな気持ちで乾杯できているのが夢のようだ。炭の遠赤外線でほかほかと暖まりながら、気持ちもとても暖かくなった。
閉店時間まで飲み、しゃべり、解散。
僕は、後夜祭に出かける。今夜もまた札幌のドラァグ勢を堪能する。
十年ぶりだというショーコとヤッちゃんのショー。曲は「マンマ・ミーア」。映画「プリシラ」の最後に登場する曲だ。エアーズロックまでの旅をして戻ってきたドラァグさんが、この曲でショーをして、最後に「やっぱり家は最高!」と言う。目の前にいるショーコと映画がだぶって見えた。
明日の飛行機は千歳発13時、午前中は少しあちこち歩こうと思う。
09月17日(日)
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