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あんた何様?日記
by 名塚元哉
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■作品の批評を言論弾圧とするほうがどうかしていると思う。
フリーアナウンサー・吉田照美さん 権力者に対する風刺ができない世の中は危険(毎日新聞 2017.02.09)

フリーアナウンサーの吉田照美さんが先月、
大ヒット映画「シン・ゴジラ」などをモチーフにした油絵を発表した。
ゴジラの顔を安倍晋三首相の似顔絵にすげ替えた、その名も「晋ゴジラ」。
あくまでも風刺画だが、インターネット上は批判的な書き込みがあふれ、
「炎上」。この騒動をどう受け止めましたか?

「晋ゴジラ」でネット「炎上」 「非国民」と攻撃された戦時中のよう

 「反応の大きさに驚きました。これが『けしからん』と批判されるなんて、
まるで戦時中ですよ」。ラジオでおなじみのひょうひょうとした口調で、ドキリとすることを口にした。

吉田さんは、深夜放送の「セイ!ヤング」や、「てるてるワイド」などで、
大勢のリスナーの心をつかんできた。
12年前からは多忙な日々の傍ら、趣味で油絵を始めた。
時事ネタをテーマにした風刺画も多数描き、近年は自身のホームページや
インターネット番組で発表している。
波紋を広げた「晋ゴジラ」もその作品の一つだ。

 生放送後に、実物をじっくりと見せてもらうと−−。
画面中央には「晋ゴジラ」。その周りを囲むようにアニメ映画「君の名は。」と
「この世界の片隅に」の主人公たち。
それぞれのキャラクターの表情やポーズは映画ポスターにほぼそっくり。
思わず「似てる」と、うなってしまう出来栄えだ。

 発想したのは、2016年の人気映画ランキングを見ている時だった。
「広島への原爆投下が題材の『この世界の片隅に』というタイトルに、
まず感じるものがありました。世界の中心で輝くとか、
美しい国といった安倍首相が好む言葉と対照的だな、と。
続けて『君の名は。』と『シン・ゴジラ』のタイトルが目に入り、
『君の名は、シン、晋……、あ、これは絵にできる』と直感したんです」

 伝えたかったのは、安倍政権の政策に対する疑問だ。社会保障費の不足を問題にしているのに、
外交では、ロシアに医療やエネルギー分野での経済協力、フィリピンに対しては
5年間で1兆円規模の経済協力を約束した。
原発には国民の多くが不安を持っているにもかかわらず、再稼働を着々と進めている。
「ゴジラは核実験から生まれた生物。一方、晋ゴジラは国内に回すべきお金を海外にばらまいて、
国民の思いを無視して原発を推進する。そんな憤りを込めて、この絵を描いたのです」

 発表直後から批判的な反応が相次いだ。
自身のツイッターには「芸術や(映画)作品に泥を塗る」
「大人のやり方で政治批判してください」などと返信があったほか、
「(映画の)作者の意図を政治利用する愚劣さ」と評する記事を載せたブログもあった。

 これまでも、歴代首相や与野党の政治家、芸能人らをネタにした風刺画を描いてきたが、
こんな騒ぎになったのは初めての経験だ。
「晋ゴジラ」には「作品を汚された」などという熱烈なファンの反発もあったようだ。
しかし吉田さんは「権力に逆らう者をバッシングする風潮が背景にある」と感じている。

 「僕だって3本の映画はすごく好き。でも、僕の作品は単なる風刺。
そもそも強い者、権力者を風刺できない世の中は、すごく危険だと思いますよ」。
国民は政府に物を言えず、声を上げれば「非国民」とたたかれた
戦時中と似てきていると危惧しているのだ。

 吉田さんを紹介する代表的なエピソードは、深夜放送を担当していた
1970年代末期の「東大ニセ胴上げ事件」だ。
東大の合格発表日に受験生のふりをして構内を訪れる企画を実行。
「あったー」と叫んで同行のスタッフらに胴上げしてもらった。
その光景がテレビのニュースで流れた。リスナーを笑わせたい一心だったが、当然ひんしゅくを買った。
それでも、放送作家の永六輔さんから「面白い」と絶賛され、
「過熱する受験戦争への皮肉」と好意的に評した新聞もあった。


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02月10日(金)
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