ID:45126
あんた何様?日記
by 名塚元哉
[35277475hit]
■世界征服は可能か?

オタキングの岡田斗司夫さんの書いた新作
『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマー新書)を読みました。
過去のマンガやアニメや特撮や映画に登場した
「ショッカー」とか「死ね死ね団」のような秘密結社が行おうとした
「世界征服」を元に「世界征服とはなんぞや」と説いた初の世界征服学です。
誤解されるといけませんので断っておきますが、
この本を読んでここで取り上げるからと言って、
一度も世界征服をやりたいと思ったことはありませんので。
本書では、まず世界征服をタイプ別に分けています。
その1「人類の絶滅」
『宇宙戦艦ヤマト』のガミラス星人のように、
地球人類を絶滅させ新たな帝国を築き上げたいタイプ。
その2「お金が欲しい」
『ヤッターマン』のドクロベーのように、
とにかく世界中の富を一人占めにしたいタイプ。
その3「支配されそうだから逆に支配する」
『機動戦士ガンダム』に登場したジオン公国ようなタイプ。
これは戦いに負けたことで悪とされてしまう
いわゆる大日本帝国のようなものです。
その4「悪を広める」
『ドラゴンボール』のピッコロ大魔王ように、
悪と恐怖に満ちた世界を作りたいタイプ。
番外編 目的が意味不明
『北斗の拳』の聖帝サウザーのように、
子供を奴隷にしてピラミッドを作らせるが、
目的が達成されたとして、その後は何がしたいのか分からない、
具体的なビジョンが見えてこないタイプ。
『仮面ライダー』のショッカーも世界征服が目的ですが、
征服後には何がしたいのかよく分からないので、このタイプです。
本書の中で上手い表現だなと感心したのは、
アニメなどのいわゆるヒーロー物の
正義の味方と悪の秘密結社の関係は、
ボケとツッコミが成立した“漫才”だったということです。
毎回、○○計画と悪巧みを計画実行し話を進める悪役がボケの立ち位置で、
正義の味方の方は、その行動に対して、「おいおい、なんでやねん!」
「ええ加減にしなさい!」「しまいにどつくぞ!」とツッコミのように、
戦いをして悪を成敗してお話が完結するということです。
岡田斗司夫さんは『BSアニメ夜話』というトーク番組のために
『ヤッターマン』を百話以上見続けたという荒行の中で、
この作品は、一見するとヤッターマンの二人が主人公のようでいて
実はドクロベーと悪の三人組ドロンジョ一味こそが主人公的役回りの作品で、
そしてボケとツッコミの関係性を発見したそうですが、
これは『ヤッターマン』に限らずどのヒーロー物でも、
このボケとツッコミは成立していますし、
悪役が存在してこそ正義の味方は活躍できませんので、
ある意味でどの作品も悪役こそ主役のようなものだと感じました。
これを読んで思ったのが「正義とは、悪とはなんぞや?」です。
正義なんてものは、当たり前の話ですが、
所詮は個人個人の価値観や尺度や考え方や、
その時代の流れで変るもんだということです。
戦争ならば、勝ったほうが「正義」で負けた方は「悪」と定義されたり、
例えば、現在、議論が活発な捕鯨問題も、
いつの間にか捕鯨国=「悪」で、
反捕鯨国=「善」という図式で縛られがちですが、
昔から捕鯨文化のあった国からしてみれば、
科学的データを基にして捕鯨賛成の賛同を得ようとしても、
そのデータを無視する反捕鯨国のほうが、
話の通じない「悪」のような感じで見てしまいますし、
反捕鯨団体の『グリンピース』なんて、
捕鯨反対なのですから自分達の行動こそ正しいのだとばかりに、
調査捕鯨船に体当たりを仕掛けてくるなどといったような、
ヘタをすれば死人が出るほどの強固な妨害活動を平気で行ってきますので、
[5]続きを読む
06月17日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る