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あんた何様?日記
by 名塚元哉
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■杉並のパン屋の話の続き
グリセリン脂肪酸エステルを使わない、という意味かもとも思います。
グリセリンに脂肪酸がエステル結合した物質ですが、これも普通の食品中に存在します。
また、パンに着色料を使う機会は、どのパン屋さんにおいてもほとんどないでしょう。
防腐剤というのは、食品添加物の範疇には存在しないので、
保存料や殺菌料、防かび剤などのことを指しているのだろう、と推測します。
殺菌料、防かび剤をパンに使うのは禁止されていますし、上手に使う方法もなく、
どのパン屋さんでも間違いなく使われていません。
保存料も、パンに使えるのはプロピオン酸カルシウムなど限られています。
山崎製パンは「風味等への影響もあり保存料は使っていない」とウェブサイトに明記しています。
(山崎製パンのパンのカビ発生メカニズムと保存試験の結果について参照)
保存料などの添加物を使っても、空気中には大量のカビの胞子が普通に舞っていますので、
それが付いてパンの栄養や水分を取り込めばあっという間に増殖します。
この勢いにはなかなか勝てない。
そのため、添加物でパンの日持ちを良くしよう、などというのは、効率のよい話ではないのです。
大手のパン企業の場合には、工場内の衛生管理に注意し、微生物の数を極力抑えて、
焼いてすぐに冷まして微生物が付かないうちに包装してしまう、というのが主流です。
「山崎製パンは保存料を使っているからカビが生えない」などというデマを飛ばす人がいますが、
そうではないことは、長村洋一先生のコラムでも紹介されています。
もしこのお店のパンが日持ちしないのなら、まずはこのお店の微生物管理、
衛生管理が悪いのでは、と疑うのが、業界常識なのです。
ちなみに、山崎製パンでよくやり玉に挙げられるのは臭素酸カリウムで、
これを保存料と勘違いしている人が多く、添加物批判の書籍でもそう書かれ、
インターネット上にも大量の情報がありますが、完全な間違いです。
臭素酸カリウムは、パンの膨らみや食感を良くするために使われる食品添加物。
しかも、山崎製パンはもう、この添加物を使用していません。
発酵大豆という名の酵素剤、植物タンパク質という名の
バイタルグルテンは使わない、というのも、判断が難しい。
発酵というのはそもそも、微生物が増殖し酵素を大量に作り出し物質を変化させることで成り立ちます。
市販の酵素剤も、微生物に酵素を作らせているのですが、それもダメ?
グルテンは、小麦に多いタンパク質でパンを膨らませるのに重要。
米粉パンを作る時によく原材料として用いられます。これもダメ?
たぶん、業者が作るこの手の製品は信用できない、ということなのでしょうが、
パンの原材料が数多くある中でどうしてこの二つだけを禁じているのか、私には理由が見えません。
もう一つ、ビール酵母だからよい、と盛んに宣伝しているようですが、これも問題です。
よく「天然酵母だから安全。イーストは悪い」と主張する業者や消費者がいるのですが、
生イーストもドライイーストも天然酵母です。
ビール酵母とかレーズンからとった酵母などとの違いは、
パン製造に適した酵母を選び出した後に、工場で増殖させて使いやすいように製品化し、
酵母の英語名である「イースト」という名称で売っている、という事実だけです。
イーストは悪く天然酵母であればいい、というイメージの誤解については、
日本パン技術研究所が報告書をまとめています。
添加物や特定の原材料は使わず、ビール酵母を用いていることが事実であるのなら、
そのこだわりを客に伝え店の特徴、自分が作るパンの良さをアピールするのは悪くないでしょう。
しかし、根拠もないのに「体に優しい」をうたうのは止めてほしい、と私自身は考えます。
「添加物が悪いという思い込みを利用して、競争関係にある業者の製品よりも著しくいい、
という優良誤認を招いている景表法違反だ」という見方もあります。
今後、コンサルタントとして活動を開始されたあかつきには、
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01月09日(金)
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