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あんた何様?日記
by 名塚元哉
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■憲法九条は独裁国家によって利用された。
一時の猶予も許されない拉致問題の解決を狙う日本にとっては、

厳しい局面を迎えていると思います。


 ところで、拉致問題に書かれている本で、久々に良書に出合いました。

川人博 著『金正日と日本の知識人 アジアに正義ある平和を』(講談社現代新書)

 東大教授の姜尚中氏をはじめとする、

北朝鮮寄りの発言に終始する日本の左派知識人や

人権派弁護士の欺瞞と独善性を暴きだしています。

川人 博氏は「特定失踪者問題調査会」の常務理事を務めつつも、

在日支援や慰安婦問題や日本国内の過労死問題に取り組む

人権派の弁護士ではありますが、本を読む限りにおいて、

川人氏の人権感覚は、常に人権を優劣順位が付いてしまう縦軸だけではなく、

平等に一直線上に捉える横軸でも見ており、

日本に多く存在する偏った人権派弁護士とは違い、

非常にまともな感覚を持ち合わせていると本書から感じとることが出来ます。

 本書では、私が2002年9月17日以降に常々感じていた日本の護憲平和主義者と

人権派に対する不信感や言いたかった思いの全てが代弁されており、

これから抜粋する数ページだけでも、

この新書を買って良かったと感慨深くなりました。

179頁より抜粋
北朝鮮独裁体制は、人の善意を利用する謀略国家である。
かかる国家が近隣に存在する日本においては、
憲法九条の理想とその危うさを過不足なく把握しなければならない。
 九条の平和主義は他国の侵略を阻止する力にもなる、
という主張が長く唱えられてきた。しかし、北朝鮮による拉致犯罪は、
1960年から80年代にわたり継続してきたことが証明されている。
(実際の拉致はもっと早くからもっと遅くまで行われていた可能性が高い。)
 九条は、拉致という攻撃によって、挑戦を受けた。
一貫して、九条は独裁国家によって利用されたのである。

 このような主張を述べられておりますが、

川人氏は次のページで詐術に基づいている今の改憲議論や、

それを良しとする改憲賛成派を真っ向から否定しているので護憲派と思われます。

川人氏のさらに主張は続きます。

184頁より抜粋
もし知識人が日本国憲法を大切にしようと主張するのであれば、
この日本国憲法に挑戦してきた北朝鮮独裁者に対し、
徹底して闘うのが筋なのである。
ところが、日本の護憲派知識人のほとんどは、
金世襲独裁政治とは闘わない。

少し頁を戻して180〜182頁より抜粋
本来、平和主義者こそ、外部からの攻撃に対して、
先頭に立って身を挺して闘うのが筋ではないだろうか。
 この場合、闘うとは、被害者の実態を調べ、
被害実態を内外にアピールして、国際的な包囲網によって、
加害者=金日成・金正日独裁体制を追い詰めていくことである。
そして、軍事によらない活動によって、人権侵害をなくし、
原状回復を図るものである。
 ところが、九条護憲を唱える知識人の多くは、
このような闘いを放棄し、中には、陰に陽に闘いを妨害している者もいる。
ヒューマニズムを忘れた平和主義者の何と多いことか。
 戦後日本の平和主義は、ある意味で、
「自分だけ」安全主義と言い換えてもよい思想であり、行動であった。
もちろん、自分を大切にするのは重要なことであるが、
「自分だけ」というのは、人道的でなく、本来の平和主義ではない。
    (略)
軍事攻撃ではなく平和的手段で独裁体制を打倒してこそ、
平和主義の勝利と言える。
 もし仮に、人権蹂躙と闘わない平和主義が今後も続くとすれば、
その思想と行動は、むしろ戦争を誘うものである。
なぜなら、外国の拉致犯罪を容認する平和主義に、
国民が納得せず、平和主義に対する根底的な不信感が生まれるからである。
    (略)
戦後日本の平和主義は、広さはあっても、重さに欠けているのではないだろうか。
重みのない思想は、長続きはしない。
拉致という事実に直面したいまこそ、広さも重さもある、

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07月18日(水)
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