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あんた何様?日記
by 名塚元哉
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■美しくない国へまっしぐら
統計を取り始めた平成10年以降、こうした事故は毎年数件発生し、
昨年も乳児2人が熱中症で命を落とした。
「何もできない乳飲み子を何時間も車の中に放っておく。
車に免許がいるように、親になるにも資格が必要なのではないでしょうか」
と総務課の前島透さん。店側から注意を受けても
「まだ子供は寝ているじゃないか」と言い放つ親もいる。
常識と非常識の判断ができない、いや、しようとしない一部の親たち。
約40年間にわたって幼児教育に携わってきた帝京平成大学講師の
磯部頼子さん(幼児教育)は、親のモラルの低下を痛感している。
「これまでは親が子供に合わせるのが普通だったが、今は逆。
自分が中心になり、欲求もエスカレートしていく。
『人の話を聞くよりも個性を出そう』
…そんな教育を受けてきた結果なのかもしれません」
◇
《メモ》国立教育政策研究所が平成13年度に子供のいる全国の
男女3859人を対象に行った「家庭の教育力再生に関する調査研究」によると、
「家庭の教育力が低下している」と答えたのは、45〜54歳では71.9%、
25〜34歳の若い世代でも54.6%に上った。理由(複数回答)は、
子供の過保護、甘やかしすぎ、過干渉な親の増加が66.7%で最多。
そのほか▽子供に対するしつけや教育の仕方がわからない親の増加
▽しつけや教育に無関心な親の増加−などの意見が多かった。
(産経新聞 2007/01/09 07:43)
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ここまで酷いのは極端なケースで、
まだ少数派なのだと思いたいぐらいですが、
最近の親の傾向というのは、度が越えた過保護か、
自由にさせすぎている放任かの両極端で、
バランスの取れた中間がないように感じます。
このような状態の親が急増しているのは、
自由や個人主義のことを、利己主義と都合よく履き違えている人が
増えているからではないでしょうか。
自由や個人主義はリスク(責任)を伴うものなのですが、
日本のマスメディアで持ち上げられている自由や個人主義は、
甘えの構造による無責任な利己主義です。
メディアは、意味を履き違えた甘えの構造による
責任不在の個人主義を煽るような内容(例えば自分さがし)ばかりを持ち上げ、
国民を自分勝手で自己中心的な人間へと誘導しています。
教育現場では個性や自己実現ばかりにとらわれすぎて、
社会性の育成が疎かになっています。
教育とメディアが個人主義を煽動し、社会性の啓発には努めず、
社会的無関心な国民を増やすたことが、
昨今のすべての社会不安の原因に繋がっているのではないかと思います。
マナーやモラルを子供時代に学ばなかった親が子供を躾けられるわけがなく、
こういう親の元で育った子供が、
今後、親になってさらに意味を履き違えた自由や個人主義で子供を育てる。
さらにその子供が大人になり・・・と、
時間が経つにつれ、下流化した日本人がさらに増えてしまう。
そのことに対し危機感を感じている人も多いのですが、
それ以上に、何も感じない人のほうが圧倒的多数なのと、
全ての非常識な人間が、常識を兼ね備えた立ち居振る舞いの
できる人間に劇的に変化をすることは難しく、
日本は“美しい国”に立て直せるどころか、
“美しくない国”へ急速に進んでいて、
もう手遅れなのではないかとすら感じることが多いです。
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