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by kai
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■「演劇は何を『翻訳』するのか? 市原佐都子+チューリヒ市立劇場『バッコスの信女一ホルスタインの雌』を例に」
「演劇は何を『翻訳』するのか? 市原佐都子+チューリヒ市立劇場『バッコスの信女一ホルスタインの雌』を例に」@ゲーテ・インスティトゥート日本 

シアターコモンズ’26、オープニングフォーラム「演劇は何を『翻訳』するのか? 市原佐都子+チューリヒ市立劇場『バッコスの信女一ホルスタインの雌』を例に」。現地キャスト・スタッフによるドイツ語上演の上映、市原さんと劇場のチーフドラマトゥルクであるハンナ・シューマンさんによるトーク。現地の観客がドカンドカンウケてたのにまず驚いた

[image or embed]— kai (@flower-lens.bsky.social) Feb 22, 2026 at 21:12
ハンナ・シューマンさん→ハンナ・シューネマンさんです、失礼しました! 4時間の長丁場でしたがもっと聞きたい〜、Q&Aの時間ももうちょっとあれば! と思う程。めちゃめちゃ充実した内容で面白かったです。

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登壇者|
市原佐都子(劇作家・演出家・小説家)
ハンナ・シューネマン(チューリヒ市立劇場チーフドラマトゥルク)
司会|相馬千秋
通訳|山田カイル
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13:00–17:00
イントロトーク|13:00–13:30
上映|13:30–15:45
ポストトーク|16:00–17:00
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クレジットなかったので追加しといた、専門用語や演劇制作独特の背景を踏まえた発言も瞬時に的確に通訳された山田カイルさんの仕事ぶりも素晴らしかったです。相馬さんが「通訳のカイルさんにも壇上にいてもらいますね。今回は『翻訳』がテーマですから!」と仰ってた。ちなみに山田さん、『パワーチキン』のとき受け取ったチラシ(『A CALL TO BEAR ARMS』)を見て気になるなあ……と思った抗原劇場の主宰の方だった。そうそう、会場にはサエボーグさんもいらしてましたよ。

『バッコスの信女一ホルスタインの雌』、私は2020年のKAAT版を観ました。コロナ禍下だったため当初は通常のキャパ半分のチケットが発売され、換気のため途中休憩を入れると発表されていた。その後規制緩和となり全席販売、劇場の換気機能を検証した上で休憩なしの通し上演になった。そんな状況だったので、初演(2019年のあいちトリエンナーレ)とどこか変わったところはあるのか、追加/短縮されたところはあるのかずっと気になっている。制限がない状態での再演もいつか実現してほしいな。

その後作品は海を渡り、スイスで上演されることになる。市原さんが現地に滞在し演出を手掛けた現地キャスト・スタッフによるドイツ語上演。もともと書かれた言語ではない上演、台本の変更はあったのだろうか。日本とは違う演劇制作のルールなどはあったのだろうか。その初演の映像を観ることが出来ました。上演前に「ネタバレにならない範囲でいうと、一箇所だけ追加したシーンがあります」と市原さん。以下おぼえがき。

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・映像は固定カメラ。シーンによっては少し寄ったりもするけど演者にクローズアップしたりはしないもの。全編全景が見えていました
・日本語上演を観ていた者がドイツ語上演を日本語字幕で観る、というレイヤーの多さは、作品の印象を変えるということはなかった(戯曲の力!)。しかしなんというか、ドイツ語が元来力強い発音のせいか、全体的に「登場人物皆つえー!」という印象に
・なんというか、「のらりくらり」がないというか
・なんとなーくこういう人生になったんです、という感じがないというか。流されず、常に自分で選んできた人生というか
・体型とか骨格も、明らかにエイジアンとは違うので見た目も強そうに見える。衣裳もそうした体型に合わせる訳で、ホルスタインの柄をプロテクターぽく腰に装着しているだけでスタイリッシュに見える
・つくづく演劇は肉体を通したものなのだなあと思う
・コロスの面々もひとりひとりの背景(生活)を感じさせる凸凹な感じ。それぞれの人生を想像してしまう

・「すき焼き」はともかく「焼肉」も「しゃぶしゃぶ」もそのままで通じるんだなあと感心する
・「畳」も普通に通じるのでしょう、変更していませんでしたね
・飢えて畳のい草を食べるという壮絶な描写、これしかないという感じではあるものの、他の国だと何を食べるだろうと思ったりもしていた

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02月22日(日)
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