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by kai
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■梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』1期
梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』1期@ワタリウム美術館+空地

ワタリウム美術館+空地で梅田哲也展『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』。バックステージのようでいてそうでない連れ回しパフォーマンス、ワタリウムの歴史と地形を振り返る。3人といっていたパフォーマーの他にも登場人物はいて、その誰? 何? がまた面白い pic.twitter.com/z38FUoewcn― kai ☁ (@flower_lens) December 29, 2023
まずは1期。

パフォーマーに案内されて、展示室と、展示室以外の普段は入れない空間に足を踏み入れる。受付の方に見送られ、エレベーターに乗るところからスタート。4階に着きあのトイレ(普段は使えるけど今回は開け放してあった。ので多分使用禁止・笑)など覗いていると、一人目のパフォーマーが現れる。言葉は発せず、静かな仕草で一室に入るよう促す。暗闇の中、二人目のパフォーマーがやってくる。マッチを擦る音、ろうそくに灯される光。気流によって容器が廻る。こちらが北です、こちらが東。南、西……小さな窓の隙間から外を見て、自分が立っている方向を把握する。

その後あちこちからふわりと現れるパフォーマーに案内される形で、ワタリウムの館内と、向かいにある空地(こちらもワタリウムのオーナーである和多利家が所有する土地なのだ)を回遊する。事務所ではパフォーマーとアナウンスされていない人物がPCに向かっている。本当に仕事をしているのか、それともこれもパフォーマンスなのか。壁面に歴代展示のフライヤーが貼られ、ああこれ行った、観た観たと思い返す。本棚に収納されているファイル名にもいちいち反応してしまう。これは楽しい。2階では三人目のパフォーマーがワタリウム施工時の建築確認表示看板を持って立っている。二桁の数字は60年代。しばし考えて、あ、これ昭和か、と気付く。令和ともなると、二桁で表示されている年は西暦か和暦かわからなくなってくる。

パフォーマーは組まれた架設を観客が安全に移動し遊べるようにサポートしてくれる。ジャングルジムのようになっている足場をうろうろしていると、紙コップを載せた盆とポットを持った老人がのっそり現れ、こちらを一瞥して行ってしまう。受付をしていたとき外からやってきて、コートをハンガーにかけ入場して行った人物だ。

一人目のパフォーマーが再び現れ、この日のキャストを紹介してくれる。事前にアナウンスされていた通り、シフト制という。事務所の人物とポットの人物は紹介されない。空地に移動する前に案内されたストレージのような空間には、またもやキャストではない人物が待っている。地図を拡げ、ワタリウムが建っている土地について紹介してくれる。

5〜6人を1チームとし、20分毎に出発する形式。一度だけ他のチームと鉢合わせする。2階の搬入口として使われている箇所の大窓が開き、向かいの空地にいるチームと見る/見られる関係になる。思わず手を振る。振り返してくれるひとがいる。自分があちらに行ったとき、また手を振ろうと思う。そこでふと気付く、その日最初に出発したチームに、空地から手を振るひとたちはいるのだろうか?

結構チームワークが湧くもので、同行者によって印象に残る場面が変動するかもしれません。私の参加回はお子さんがいたので暗いところで声をかけあったり、皆でお茶飲んで手を振ったりして楽しかった。あのポット、手を出すひとがいないチームもありそう pic.twitter.com/owC5QdkvlS― kai ☁ (@flower_lens) December 29, 2023

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12月29日(金)
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