ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[648050hit]
■高橋徹也 バンドセット・ワンマン『The Endless Summer - revisited』
高橋徹也 バンドセット・ワンマン『The Endless Summer - revisited』@Shimokitazawa 440
いやー…素晴らしかった……いつもいってるけど毎回すばらしいのだもの語彙もなくなるわ。本日客層も面白くてよかったな、野太い声が飛んでて。440のスタッフさんもめっちゃ拍手してて、そういう光景もよかった pic.twitter.com/Aif9nX2RoB― kai (@flower_lens) July 20, 2018
-----
Vo, G:高橋徹也
B:鹿島達也
Key:sugarbeans
Drs:脇山広介
Pedal Steel:宮下広輔
Tp:河原真彩
Ts:小笠原涼
Tb:西村健司
-----
語彙をなくしつつもちょこちょこおぼえがき。440で高橋さんのバンドを聴くのは初めてです。このハコ、高畠俊太郎が上田現を追悼して「Happy Birthday」を演奏したところ、という印象が強く、この日もステージ上に設置されたままのアップライトピアノを見て「これで弾いたんだよなー」などと思っていた。当日プレイヤーが演奏しなくても常にそこにある、440の主と勝手に思っています。
さて、この日は高橋さんの最新作……のひとつ前、『The Endless Summer』アナログレコ発ライヴ。「revisited」というサブタイトルがつきました。アナログ好きな高橋さんが自分の作品をレコード化するならこれ! と選んだアルバムです。HMVからのリリースというトピックもあり、客層もちょっとここ数年とは違ったような。「タカハシー!」なんて野太い声も飛びましたよ。SNSでその存在が周知され、ライヴの評判がじわじわと拡がっているということもあるのかも。ホント、このバンドの持つ凄みは一筋縄ではいかないな。アロハを着たおっちゃんたちがニコニコと寄らば斬るみたいな殺気を放つ。高橋さんが「このバンドでやることはごほうび」「このバンドでやれる、メンバーに会えるのを楽しみにして日々のソロ活動をやっている」てなことを仰ってましたが、ひとりで活動されている高橋さんからすると、インディーでの実務(具体的な制作費やブッキングのやりくり)の大変さとともに、孤独を必要とする音楽制作は苦しさを伴うものなのだと想像します。バンドのメンバーと演奏することは、自分の頭のなかの音楽をともに具現化する、頼もしい味方が近くにいる、と感じるのかもしれないななどと思う。
猛暑も猛暑、今年の夏は(も)つらい。あの夏好きのey吉野さんですら「もういや」といっていた。しかし『The Endless Summer』からのナンバーをはじめ、このバンドで演奏される夏の歌の数々に涼む思い。いや〜滋味だわ、もはや癒される。自分の話になるがホンットに暑さに弱く夏が苦手なんだけど、それをなんとか憎しみやヘイトに表出せずにいられるのは、フジとかソニマニ(サマソニとはいいきれない…あれはマジでしんどいので行かないで済むならそうしたい)とかのフェスが楽しいからだし、ひいてはそこに音楽があるからですよ。あああ夏に殺意を抱きそうになっていたわいけないわ、高橋さんの音楽が抑止力に! 感謝! 海辺の日差し、汗がはりつく夜、街灯に誘いよせられる羽虫。そんな歌詞はないけれど、数々の夏の光景を脳裏に浮かべ愛でるひととき。
な〜んてのんびりしていられなくなったのが、「Night & Day, Day & Night」。ご本人もブログ(後述)でベストテイクと書かれていますが、飲食可能なライヴスペースの雑音が全く聴こえなくなる程集中力を持っていかれた演奏だった。PAもダブかけてたような気がしたんだけど幻聴かしら……高橋さんはFISHMANSに言及しているけど当方MUTE BEATを想像していました。440だったから上田現→レピッシュ→増井くん、という図式が頭にあったのかもしれないが。宮下さんのスティールペダルと高橋さんの単音のギターがずるずると夜の深みへと聴き手を引きずりこむ。圧巻。
[5]続きを読む
07月20日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る