ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『造られた殺人』、nine days wonder classic lineup reunion show "one more time"
『造られた殺人』@シネマート新宿 スクリーン1
原題は『특종:량첸살인기(特ダネ:リャンチェン(良辰)殺人記)』、英題は『The Exclusive:Beat the Devil's Tattoo』。2015年作品。韓国映画月間みたいになってます。やーこれは予想外の面白さだった、オロオロするかわいいチョ・ジョンソクが観られるわ〜なんて呑気に出かけてみたら……いい意味で裏切られました。
実際ジョンソクくんはずーーーーっとオロオロしてます。スポンサーを怒らせる記事を書いてしまった崖っぷちの記者。未解決の連続殺人事件に関する情報を得たことで大スクープを手にし起死回生、かと思ったらそれが誤報と判明し、嘘が誠に誠が闇に。えっこれがこんな展開でこんなことに? と最後の最後迄ハラハラ、展開の多さに終始驚かされっぱなし。
登場人物たちの心の弱さが印象的。ここ二週のうちに観た『弁護人』や『華麗なるリベンジ』に出てきたひとたちと真逆です(笑)。ことが大きくなり過ぎて真相を言い出せない、視聴率を落としたくないので訂正はしたくない、強行捜査に踏み込めない、盗作を言い出せない、不義を言い出せない。皆自分に言い訳をし乍ら、打開の一歩を踏み出せない…というより踏み出さない。そんななか、警察とマスコミが癒着していないのはひとつの救いかも。それも皮肉だが。
ちいさな間違いが嘘を呼び、その嘘が真実を引き寄せるというホンが絶妙で、どうなるのか全く読めなかった。序盤はいつ誤報が明らかになるのか、嘘がいつバレるのか、という視点だったのが、だんだんそんな単純な構造ではないことに気づく。というか、単純じゃないのよという要素がどんどん増えていく。嘘の上塗り、捏造による捜査の混乱、そこへ真相に迫る横槍が加わる。しかもその嘘や捏造の小細工が笑える。緊迫感溢れる場面なのに吹き出してしまいそうな箇所も多々あり、サスペンスなのにコメディという……ど、どう観ればいいんだ? と困惑していると、業を煮やした(笑)真犯人が現れる。
ところがそのあとも一筋縄ではいかない。真犯人から記者への提案は、思わぬ介入者により予想外の展開に。真相を知るのは記者だけ。報道に携わる者として、彼はどうするか……。非常に後味が悪い結末なのだが、それも妙に間が抜けていて苦笑することしか出来ない。これだけ多層で複雑な展開を軽妙に整理した脚本・監督のノ・ドク、見事。監督二作目でこれとは。今後も注目していきたいです。
ジョンソクくんが間抜けでたいへん。しかもアホだわ! しょうもないわ! ずっと泣きそうな顔で奮闘しており、それがかわいいので困ります。ラストシーンが思わせぶり。終盤自分の部屋(ひとりぐらしの方)に戻っていたと思うんだけど、あの最後の台詞。仕事も生活もうやむやにして、このさき生きていくのかなと思うと気の毒です。気の毒といえば事件担当の刑事班長、ペ・ソンウ(ハン・ソッキュ似)がいい味出してました。
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・輝国山人の韓国映画 特ダネ:リャンチェン殺人記
今回パンフなかったのでとても助かります! ノ監督って女性だったのか
・映画『造られた殺人』レビュー|BEAGLE the movie
説明しづらい展開を明快に言語化しています。こう書けばいいのねと感心もした……ああ、こういう風に書けるようになりたい
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nine days wonder classic lineup reunion show "one more time"@FEVER
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・nine days wonder - landfill at FEVER 09092016
前回はこんな感じ。
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ワンモアタイム。9月のリユニオンショウに来れなかったひとたちのための追加公演、という趣もあったようです。フロアライヴと告知されていて、整理番号も結構よかったので川浮ウんの真後ろのポジションをとろうとやる気満々で入場してみれば楽器はステージにセッティング。あ、あれ? お知らせを見逃していたのでした。追加だけどやっぱり盛況でござった。
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11月19日(土)
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