ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■JAMIE CULLUM JAPAN TOUR 2014
JAMIE CULLUM JAPAN TOUR 2014@オーチャードホール

つ、ついにオーチャードホール。翌日の追加公演もオーチャードときたもんで、ああもう東京ではジェイミーをスタンディングで観られることはないのか…と思っていたのですが、開幕からもうスタンディングでした。言い直そう、もう椅子がない会場で観られることはないのかと(笑)。東京以外ではライヴハウスなんですよね。

あと単純にちっちゃい子だからおっきいとこだとね、ほら…み、見え(略)しかし演奏するとこのひとはホント大きく見える、いや、マジで。

こちらが勝手に構えていたんですね。あののびのびパフォーマンスを普段クラシックを演奏するホールで?と。ジェイミーにはそんなの関係なかった。何せ全身音楽家。一曲目はスネアを叩き乍ら、あっと言う間にピアノにのぼり、弾く、叩く、といつものとおり。マイクから離れたり近付いたり、少しでもPAを通さない音を届けようとしているかのよう。そういえば2010年のフジでも、あんなに広いグリーンステージから生声を届けてくれたなあ。

そしていつものとおりセットリストはなく、ジェイミーのちょっとしたリズムや音程に即反応していくバンドメンバー。みるみる曲が姿を変えていく。スリリングな展開を追うのに必死、手に汗握り乍らも芳醇な音を噛み締める。あの声、あのピアノ、そしてピアノ(のボディ)パーカッション!自己紹介は「ジャスティン・ビーバーです」で大ウケ、対してメンバー紹介は名前の前にきちんとMr.をつけ、丁寧にコメントをつける。カヴァーもやるよ、今日だけのスペシャルを!レディ・ガガ?ん〜違うな……何がいい?とリクエストを募る。フレーミングリップスの「Do You Realize??」をやりました。おおお!そっから「Save Your Soul」へ。「Save〜」は最新アルバム『MOMENTUM』からのナンバーですが、TOYOTAのCMにも使われていたので耳馴染みがあるのか観客もわっと湧きました。どの展開も息をつかせぬもので素晴らしかったんですが、やっぱここはアガッたわー。そうそうこんなふうにどんどん数珠つなぎで曲を続けていくし、ひとつの曲に他の曲をまぜたり挟み込んだりするので、セットリストがどうこう言えない。一夜でひとつの作品なのです。

あとYAMAHAに行った話とか、焼き肉屋に行った話とかしてました(微笑)。何度も合掌して挨拶してた。ジャケットを脱いで、シャツを脱いで、最終的にはTシャツ一枚。自分の部屋で演奏しているみたいなリラックスぶり。

とは言うものの、ステージと客席の距離が気になっていたようで、何度も客席に手を伸ばして最前列のひととハイタッチを交わす。そしてやっぱり客席に降りてきましたねー。ひとりにロックオンして、むっちゃ至近距離て目をじっと見詰めて唄い上げたり。かわいい顔してこういうとこはやりよる!周囲のお客もひゃーとなりつつ俺も私もとならないところもなんかいいな。皆かわいい……。最後の方では投げキッスだけではあきたらず、最前列のお嬢さんの手をとってその甲にキスしてましたよ。やりよる。

本編最後では皆こっちにきてよ、難しい?でも皆同時にわっとくれば大丈夫だよ!なんて言って(笑・しかもなんか淡々と言うのよ)、オッケー出ました!とうずうずしていたファンたちが前へ押し寄せていく。ここでパニックにならないところがまたいい。ジェイミーもファンも、他人に対してのおもいやりが感じられる。年齢層も広く、近くの席では美しい銀髪のおばあさまが終始ニコニコして手を叩いていました。ジェイミーがジャンプ!て言ったらジャンプしてた!そして隣の席のB-BOYぽいファッションの兄ちゃんはすんごいエキサイトしてた。ジェイミーがカモンつったら即前に出てった(笑)。

オーラスはピアノと声のみ。湧いていた場があっと言う間に静まり返る。一度ハケたドラムのひとがあっ、と言う感じで戻ってきて、スネアのスナッピーをオフにする。ビリビリ鳴るからね。しんとしたホールに響いた声とピアノは本当に美しいものでした。生音(特に微弱音)の響きはクラシックホールならではだった。最後に「I'm Jamie Cullum.」と名乗って帰っていきました。


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01月29日(水)
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